居住系で体験した怖い話

☆【怖い話・実話】 隣の部屋から聞こえてくる不気味な女の声

今から4年前に私が大学を卒業し社会人になるため地元から横浜に引っ越しをしました。その会社は社宅として単体マンションの一室と契約をしており、家賃もかからないので、とりあえずそこで生活をすることにしたのです。

私も社宅と聞いていたのみで、外観と部屋の造りに関しては引っ越し当日に初めて見る、という感じでした。マンションに到着した時の印象は横浜らしさがないオシャレとは程遠い造りで、廊下も薄暗く、自分の足音がただ響くといった感じ、初めて部屋に入った時の印象は日当たりの悪い薄暗く6畳1間のユニットバスという、最低限の造りといったところでした。そして最大の問題が壁が薄く夜になると隣に住む女の人のような声が聞こえてきました。何か一人で大きな声で叫んだと思ったら次は声を震わせたりといった感じで関わりたくない雰囲気がありました。

それからは新人で仕事を覚えることが多く、ほとんど疲れ切って寝に帰るような場所でしかなかったのですが、やはり寝る頃になりと隣の声がうるさく耳栓を付けて寝たりあえてテレビを点けっぱなしにしたりと工夫もしました。しかし不思議なもので慣れてしまえばそんなに苦にならず普通に住んでいたのです。

ある日私は仕事をミスしてしまい、上司に怒鳴られ、ストレスがかかっていました。そして耳栓をするのも忘れてそのまま寝ようとしたのですが隣の声にイライラし、思わず壁を殴ってしまったのです。すると音は治まったのですが、またしばらくするとたまに叫んだような声が聞こえてきたので、さっきよりも強く壁を殴ったところ、壁を殴り返してきたのです。私はイライラがピークになり隣の家に文句を言おうと玄関を出てインターホンを押しましたが全く応答はなし。電気も消えている状態でした。というか人の気配がない感じがあったのです。

部屋に戻ると、再び女の人の声が隣の部屋から聞こえてきます。なにげなく壁に耳を当てた瞬間、はっきりとした女性の声で「やっと聞いてくれたね」と言い、その瞬間、すぐに家を出て、漫画喫茶に直行しました。

翌日会社と相談し、管理会社にも問い合わせた結果、隣は空き家で人は住んでいない状態だったことがわかったので、即引っ越すことにしました。

その後、引っ越しの際にマンションに行ったのですが、その時は幸い声は聞こえてきませんでしたが、あのまま住み続けたら今度はどんなことが起こったのかと考えるとゾッとします。

「兵庫県 男性」

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