心霊系の怖い話

☆【怖い話・実話】 あるはずのない姿見に映る少女の霊

今から15年ほど前の、私が高校3年生の時に起きた体験談です。

当時、私は受験生で、勉強に部活に心身共に疲れ病んでいた時期でもありました。その日は金曜日で翌日は学校が休みということもあり少し気持ちが安心し、部屋でゆっくり過ごそうと思っていたのですが、テストも目前に迫っていたので勉強しないと、という感じにも思っていました。そして9時くらいに勉強を開始し、気付いた時には深夜の3時を回っていたので、布団に入って寝ることにしました。

当時お気に入りだったラジオを付けて聞いているうちに、いつの間に寝ていました。

しかし…すぐに目が覚めたのです。おまけになにか嫌な気配というか嫌な感じがします。そして部屋は真っ暗で扉も閉まっており、ラジオも付いたままです。するとどこからともなく風が吹く音が聞こえて来ました。

「ヒューヒュー」と徐々に音は大きくなってきます。違和感を感じてる暇もなく、気付いた時には金縛りに遭っており、仰向けのまま動くことはできなくなっていました。生まれて初めての金縛りです。

すると今度は閉まっていたはずの部屋の扉が、「キー」とひとりでに開きはじめたのです。しっかり閉まっていたので開くはずはありませんし、家族が入ってくることも考えられません。

固まった顔をなんとか横に向け、空いた扉を確認しました。すると扉の先の廊下には見たこともない姿見がありました。そもそも扉の前に姿見など置いていないのです。

そしてその姿見の鏡の中の端から徐々に白い服を着た少女のようなものが見え始めて来ました。私は目を疑い、あるはずのない姿見にいるはずのない少女が現れパニックになり、その少女は自分をあざ笑うかのように、こっちを向き、そのまままた端に移動していき消えてしまいました。その瞬間扉は大きな音を立てて「バタン!」と閉まり、私の金縛りも解けたのです。

そしてすぐに電気を点けて、恐怖を感じながら恐る恐る扉を開けて確認するもそこには姿見などもなくいつも通りの廊下でした。

今考えるとあれは疲れていた私にイタズラしてきた少女の霊だったのかもしれません。後にも先にも不思議な体験はこれっきりありません。

(北海道 女性)

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