集合写真に写った不可解な物
私が演劇合宿に参加した2年前の話から始まります。部活の関係で県内から希望した人のみ、合宿が開かれた。他県から福島の山奥へ専門の先生を呼びレッスンをしてもらい、最終日にはグループ分けされた人たちと自分達で作ったお芝居で発表をする。と言う流れだった。
日々のレッスンは楽しい時もあれば、講師によってはとても厳しい方もいた。それでも同年代の仲間と支えあい、順調にいっているように思えてた。
ある日の夜、ふらっと合宿所を出て外階段に行く男子生徒が。「どうしたの?」「・・うんまぁ」とだけ言って言葉を濁し、屋上へ向かい飛び降りてしまった。ニュースや新聞にも載ったけど、2年経ってしまえばやがて話しは薄れいってしまう。
その事件の後の年、合宿に参加したのが私。話しは聞いていたけど特に霊感体質ではないし、何も感じたりもしなかったので最終日まで充実して過ごせた。そして、集まった最後の記念にと何人かと集合写真をとり、地元に帰って現像したら窓の後ろに手ぶれなどでは出ないような歪みがあった。
もしかして前の合宿の時に思い残しがあって出てきたのかな?呪われてるとか取り憑かれてるなどとは思っていない。ただもう一度仲間に会いたかったんだよね?
(福島県 女性)
事故で亡くなった仲間
長崎県平戸市でのお話です。私は空手をやっております。会社の同僚数名で一緒にやっており、年に2回ほど、宿舎兼道場のある長崎県平戸市にて合宿練習を行うようにしています。
メンバーの数は8名なのですが、6年ほど前までは9名いました。その9人目のメンバーは空手の練習の帰りに交通事故に遭い、亡くなっています。
合宿最終日の夜はいつも宴会をやるのですが、その際、いつもその9人目のメンバーの話をして思い出に浸ります。恒例行事のようになっているのですが、去年の合宿の時は何かが違いました…。いつも通り宴会をし、そろそろ引き上げようとした時、メンバーの1人が誰もいないほうを向いて楽しそうに話をしているのです。
私は不思議に思い、「何をやってるんや?」と背中越しに聞きました。すると返事はなく、その方向を向いたまま聞き取れないほどの声でブツブツと何かを言っているのです。
私は「酔っぱらってるんか?そろそろ宿舎に帰るぞ。」と再度声をかけました。それでも全く動こうとしないので、酔っぱらっているんだな、と思い、そいつを介抱してから連れて帰ることにしました。
他のメンバーに状況を伝え、先に宿舎に戻ってもらいました。
再度声をかけようと宴会場に戻ったところ、信じられない光景を目の当たりにしました。そいつの首があり得ない角度で曲がり、私の方をじっと見ているのです。
言葉で表現するならば、後頭部と背中がくっついているような感じです。私は想定外の事態に声も出せず、身動きも取れなくなりました。
目の前で起こっている事態を全く飲み込めませんでした。すると視界が真っ暗になり「おい、起きろ、帰るぞ」と遠くから声が聞こえました。私はメンバーに囲まれ、起こされていました。
ちゃんと宿舎に帰ってから寝ろよ、と言われ、記憶がはっきりしないまま皆に謝り、宴会場を出ようとしました。
その時でした。「おもろかったで、ほなな。」と聞こえました。間違いありません、件の9人目のメンバーの声でした。
宴会場の方を振り返ってみましたが、誰もいません。他のメンバーに声が聞こえたと言ってもまともに取り合ってすらもらえませんでした。恐怖心はありません、ただ何というか、懐かしいような寂しいような、そんな気持ちになったのを覚えています。
(大阪府 男性)