恨みが深い女性の霊
これは、私がある病院に入院中に体験した出来事です。
私が20代初めごろ、健康診断での検査に引っかかり入院することになりました。
地元の病院では専門の検査ができないといわれたため、大阪府にある大学病院で入院することに。
検査や食事以外で時間を持て余していた私は、広い病院の中を見て歩くことにしました。
中庭に行ってみると数名の患者さんがおり、皆さんのんびりと過ごしている様子でした。
私ものんびりしようと思い、ベンチに座っていると暖かな陽気のせいか知らないあいだに眠ってしまいました。
目が覚めるととなりに誰かが座っており、何か話しているのが聞こえます。
初めは聞き取れませんでしたがよく聞いてみると「死ね」という言葉をひたすらつぶやいているようでした。
思わず横を見てみると、そこには病衣を着た髪の長い女性がうつむいたまま座っているではありませんか。
驚きのあまり動けずにいた私に気づいた彼女は、くるっと顔をこちらに向け近寄ってきます。
怖さのあまり目を瞑った私の耳元で「お前も死ねばいい」という声が確かに聞こえました。
しばらくしてそっと目を明けてみると、もう辺りは暗くなっており周りには誰もいませんでした。
その後無事に退院しましたが、あの病院には怖くて足を運んでいません。
まだ彼女はあの中庭にいるのでしょうか。最後まで話を聞いてくださってありがとうございました。自己評価恐怖レベル☆4としてお話を終わらせていただきます。
(奈良県 女性)