私が小学校二年生の時に実際に体験した不思議な出来事です。
当時3学期の終業式も近く、築100年近く経っていた木造の古い校舎(旧校舎)の取り壊しが予定されていました。私たちのクラスでは、取り壊し前に最後の思い出にと旧校舎で最後の授業を受けたのですが、やはり取り壊し前の校舎はとても静かで、外は天気が良いのに校舎の中は薄暗く、まだ幼なかった私たちにとっては怖いイメージだったのです。
そんな中最後の授業としてお菓子作りをする事になりました。途中で先生が新校舎に用事がありいなくなった時です。
数人の目立つ男子達が廊下に出て遊び始めました。先生がいなくなったので、さっそくふざけはじめたのです。
そのおかげで暗い校舎が一気に賑やかになりました。
しばらくすると、男子の一人が廊下のはじっこを指さして「あそこに誰かいるよ」と言いました。廊下はとても長く、端から端までかなりの距離があります。私たちの授業をしていた場所は中間地点くらいです。
初めは先生かと思ったようで他の数人の男子は教室に戻ったのですが、すぐに端を指さした男子は「先生じゃないよ」と言ったので、それを聞いて何人かの男子が再び廊下の出て、それを確かめに廊下のはじっこに向かって歩きだしました。
おもしろ半分で近づいていきましたが、途中まで行ったら、一気に走って戻ってきました。
変なおじさんがいると。
その話は一気にクラスの皆に広まり授業どころではなくなりました。私も含め、ほぼ全員が廊下に出ました。
問題の廊下のはじっこを見てみると確かに人がいるのが分かりました。さらにその人影はだんだん私たちに近づいてくるのです。近づくということは、それだけハッキリ見えてしまうということです。なんとその人影は、縦じまの模様の入ったパジャマを着た男の人でした。
なんだか病院で入院をしている感じの雰囲気でした。近づいて行った、一人の男子が金縛り状態になってしまい逃げ遅れてしまったのです。パジャマ姿の男はその男子に近づいてきました。
ヤバいと思った瞬間、なんと炎が一瞬燃え上がったようにその男は消え、金縛りにあった男子は、一瞬吸い込まれそうになったと話していました。クラス全員で経験したとても奇妙な出来事でした。
(長野県 女性)