川遊びの危険性 ビーチボール
今から20年前の暑い夏の日の話で、私がまだ5歳くらいだった時の体験談です。
父親の勤めている会社の人と家族で川に行へ。そこでバーベキューをしてり、子供たちは川で遊んでいました。その中で一番年下で末っ子でもあった私はその時姉が遊んでいたビーチボールを使って遊びたかったのですが、貸してもらえず、姉が飽きて手放したのを見計らい他の人に取られないように一人でビーチボールを持ってみんなの元を離れました。
そして姉が遊んでいたように川でビーチボールの上に乗っかろうとした瞬間にくるっと反転してしまい、運悪くちょうど川の深いところにはまってしまいました。
まだ泳ぐことが出来なかった私はもがき、溺れてしまいました。必死に大人たちのいる方へ助けを呼ぼうとしましたが、水を飲んでばかりで声を出すことができず、徐々に体力が続かなくなり、意識が薄れてしまいました。そしてもうだめだと思った時にようやく父親が私の異変に気付き、ものすごい速さで走ってきてくれて私を助けられたのです。
あの時、誰にも気付かれなかったらと思うとぞっとします。
(福島県 女性)
流れのない水面の危険性
今から30年ほど前に、滋賀県の川の上流に家族、親戚でキャンプに行った時に起こった体験談です。そこは緩やかな川で子どもたちだけで遊んであり、そこの川に流れのないスペースがあり、浅い水辺とは違い、川底が見えない状態となっていました。
好奇心で従姉と手を繋いで近寄って行くと、足元を滑らかな砂にすくわれ、ズルズルと水面下へ滑るように落ちてしましました。従姉はとっさに手を離し、自力で這い上がったのですが、私は足がつかない水中でもがいてしまい、水も飲んでしまいパニックです。元々私は泳ぎが得意で100mは泳げたので、私の様子を見ていた家族も焦っていない様子にうつっていました。おまけに水泳が得意な家族がいなかったことも事実だったので、なす術がなかったのかもしれません。
一瞬「ここで、私は溺れて死ぬんだな」とよぎりましたが、いつのまにか川べりに足がつき、なんとか大人の手で引き揚げてもらいました。
水を大量に飲まなかったので意識もしっかりしてましたし、特に身体に異変もありませんでした。あとあと考えると緩やかに流れるカーブにすり鉢状の水がよどむ箇所があり、そのすり鉢状(蟻地獄のような感じ)吸い込まれそうになったのです。バタついている時も、その足元の箇所は非常に水温が低かったことを憶えております。あのすり鉢状の深さは何メートルくらいだったのだろうと今でも考えることがあります。
(滋賀県 女性)
岩に張り付く苔の恐怖
今から約15年前の体験談です。私はその時、家族と旅行で離島に行きました。私は小学校の低学年くらいで、生まれて初めて見た滝です。その上流の方では水遊びができるスポットがあり、観光客もたくさん来ていました。
そこで家族と水遊びを楽しんでいると、上流の岩などには苔が生えていて、滑りやすくなっている箇所が。
それを見て、父が気を付けるように言っていましたが、すぐ近くに家族がいたので、安心して遊んでいた記憶があります。
そのうち遊び疲れて、滝の端で足だけつけて休んでいた時のこと。そろそろ滝から出ようかという話になり、立ち上がろうとした瞬間に足が滑りそのまま滝の方へ体が流れて行きました。ほんとに一瞬のことで、何もできず、何が起きているかもわかりませんでした。
父も手を伸ばしましたが、手をかすめて、そのまま流されてしまったのです。
もうダメかもって思ったその時、たまたま下の方にいた兄がバンザイをしていたので私の手をつかみ助けられました。あと1メートルくらい流されたら滝に落ちてしまいというギリギリのところで……。
もし、兄が手をつかんでくれていなかったら滝に落ちていたでしょう、最悪のことも想定される体験でした。
(沖縄県 女性)
川底に潜む危険な苔の恐怖
今から約15年くらい前の話です。子供たちの夏休みの思い出にと福岡県にある川へ水遊びに出かけました。夏場の川遊びには危険が多いので細心の注意を払っているつもりでした。
そこの川では大人の膝くらいの水位の場所で遊んでいたのですが、息子はその場所から移動しようと岩を超えて川に入っていました。みんな見ているし、家族もいたので安心していたその時!息子の姿がすーっと水の中に消えたのです。
驚いた主人がすぐに息子の元に水を掻き分けながら向かい、息子を引っ張り上げる主人もバシャバシャともがいて溺れそうになってしまったのです。
私はすぐに岩の上に必死によじ登り主人の手をつかみ引っ張りますが、上げることができません。その状態が非常に長く感じ、とても長く感じました。私の声を聞いた方々が集まって来ていただき、手を貸して主人と息子を引き上げることができました。
主人の話によると息子を助けた川底は苔で非常に滑り立つことが困難だったそうです。そして遊んでいた場所のすぐ横なのに極端に深かったそうです。私も膝がガクガクの放心状態となってしまいました。手を貸してくださった方々には感謝の気持ちでいっぱいです。それ以来、川に遊びに行こうとは思いません。
(女性)
流された時に試してみた私の脱出方法
今から25年くらい前の、小学校の5年生の時に行った林間学校の時の体験談。その林間学校の場所は長野県で学校から徒歩で行ける施設で、川やアスレチックなど遊ぶにはかなり良い環境の場所でした。
到着後、体験学習として施設敷地内にある川で泳ぐ時間がありました。
一応、先生方がここからここまでの範囲という地点に立っていて、川の中にも先生方が立って監視しており、その範囲内で泳ぐようになっていました。みんなその範囲から出ようとは思わず、自分の位置を確かめながら泳いだ記憶があります。
しかし、急に流れが速いところに入ってしまったのか、下流へ下流へと流され始めてしましました。
波が高かったせいで、手を挙げて助けを求めても気付いてもらえず、そのまま10メートル以上は流されたと思います。自分の力でなんとか脱出するしかないなと思い、必死にクロールで泳いだのですが、流れは強く流されるばかり。ついには後ろには小さい滝状に急に川が下がっている部分が見えてきました。これは本気でヤバいと思いましたが、叫ぶ余裕もありません。もう先生方の姿は見えなくなっていました。
どうしようか必死に頭を巡らせ、そんな時に親が溺れた経験があり、危機感を持っていたので、図書館で借りていた救命救急法について書いた本を読んだことを思い出しました。その本には海で遭難した際は、波に対して垂直な方向に泳げばいいと書いてあったので、川でも同じではないかと。なるべく流れに対して垂直にと意識しながら手を動かしたところ、緩やかな流れの場所があり、そこに行くことで川から抜けることが出来ました。あのまま流されていたら溺れていたかもしれません。自力で脱出できてよかったと心から思いました。
(長野県 女性)
川で流され不思議な力に助けられた体験談
私が子供のころのことなので、ずいぶんと古い体験談です。
私の育った場所は山々に囲まれ学校へ通学するためには片道1時間以上の時間を要する地域でした。通学に時間がかかり過ぎてしまうため、夏休みの水泳は学校のプールに行くのではなくその地区その地区にある河川で泳いでもいいことになっていました。もちろん、現代のようにプール当番ならぬ河川当番の親御さんが当番制で立会い、安全確認や温度管理などを行いその日河川で水泳ができるかを決めてくれていました。
私が水泳に行ったその日は水量もいつもと同じで水の濁りなどもなく、いってみれば良い水泳日和だったと記憶しています。
10数人が思い思いに泳ぎ、上手な子供は流れに逆らって川下から川上へと泳いだりします。私は泳ぎが得意ではないので川上から川下へを繰り返しそして、いつのまにか滝つぼのある場所へと近づいてしまっていたのです。それも気が付いていませんでした。
いきなりぐっと足首を捕まえられ滝つぼの中に引きずり込まれました。
バタバタともがいて叫んでも誰も気づきません。もうだめかと感じた時優しい手がそっと引き上げてくれる不思議な体験でした。周りの大人は誰も知りませんでした。
(長野県 女性)