視線と気配を感じる夏の保養所
このお話は子供達がまだ幼稚園児だった頃なので15年くらい前(2004年頃)の話になります。
その頃、夫の会社の保養所が新潟にあり、夏休みに家族でそこに泊ることになったんです。
保養所と言っても大きなホテルのような一室を買い取ったような感じになっていて、下にはロビーや大浴場、テニスコートなどなんかもありました。
その1室はキッチンとリビングダイニング、それと8畳くらいの和室が2室とバストイレという構造になってて、部屋には暖房器具と大きな扇風機が一つ。夏場でもそこは夜になると涼しくなる地域で扇風機があれば用が足りるようでした。
昼間にたくさん遊んで疲れた私達は大浴場でお風呂に入ってから休むことにしたんです。
先に夫に子供達と一緒に入ってもらうことになり、私は一人で部屋で留守番をしていました。
別に何がどうというわけではないのですが、一人にされた途端、急に恐怖を感じるようになったんです。
誰もいないのに誰かがこちらを見てるような、何か人の気配を感じる気がして。思わずテレビをつけて一人で気を紛らわせようと必死でみんなが帰って来るのを待ちました。
そのうち、みんなが帰って来たら、その恐怖も消えたので「私の気のせいね?」とそのことは何も話さなかったんです。
私達夫婦はその後も部屋でお酒を飲み、子供達はというとずっと大好きなDSのゲームをやっていて、私に「いい加減にしなさい!」と怒られる程。そしてそれから眠りにつきました。
途中、朝方にゴソゴソ子供達が起きている音がしたので「またゲームをするつもりだな。」と思いながらも一時間程してから起きてみるとゲームではなくテレビを見ている二人。
あんなにゲームが好きなのに珍しいなと思ったのですが、子供いわく「別にテレビ観たかったから。」との返事でした。
そしてその部屋を後にしたわけなのですが、帰りの車の中で「それにしても昨日の夜は寒かったわよね。お母さん、分厚い掛け布団を引っ張り出してきちゃったもの。」と話すと「僕も昨日は眠れなかったよ。小さな男の子がずっと部屋にいるし。ゲームやってると後ろから覗き込んでくるし。」聞けば子供達と同じくらいの男の子がその部屋にはいたそうで、「僕のことはお父さんやお母さんに言っちゃ駄目だよ。」と言われていたそうな。
やはり気のせいではなかったんだと思った瞬間、怖くなりました。
因みにその保養所は老朽化で今は無くなったようです。
(埼玉県 女性)
背後から強い気配 心霊現象
10年以上になります。
都内のとあるホテルで当時付き合っていた恋人と宿泊をすることになりました。
相場よりも安くてまだ学生でお金がない我々は『ラッキー』という感じで喜んで宿泊をしました。
部屋の構造は通常のホテルとほぼ同じでユニットバス形式となっており、お風呂とトイレが一緒の部屋になっています。
その部屋を出ると目の前に大き目な洗面台があり、そこに備え付けされているドライヤーで髪の毛を乾かしたり歯磨きをしたりします。
その日は今までのお泊りと同様にお互い別々にお風呂に入りました。
時間は若かったこともあり、夜中の1時前後でした。
自分がお風呂から出てドライヤーで髪の毛を乾かしている時でした。
後ろから誰かに見られているような視線を感じました。
理由はわからないのですが、なんとなく嫌な気持ちになりました。
真冬にも関わらず背中に冷や汗もかきました。
思わず後ろを振り返りましたが当然誰もいません。
鏡にも何も映りません。
とにかくそこから離れたい一心でさっさとドライヤーと歯磨きを終わらせました。
布団に入りましたが、彼女を怖がらせるわけにもいかず、このことは言わないでおきました。
驚いたことに、そこの場を離れると視線も悪寒も無くなり、冷や汗もかかなかったので気のせいかとも思いました。
しかし、翌朝彼女に「あそこの洗面台さ」と言うだけで彼女が「何かいたよね?」と応えてきました。
今でもそこのホテルは使わないように避けています。得体の知れない何だかわからない言葉でも表せられないような心霊体験でした。
(神奈川県 男性)
寝てると大きな手に掴まれた体験談
大阪のホテルに泊まった時の話です。
友人と三人で宿泊したのですが、部屋は少し変わった造りで、入った時からなんとなく居心地が悪いような感じがしていました。
部屋の形が台形のような形をしていたので、変形したコの字のような格好で三つのベッドが壁側に並べられていました。
大阪を観光し、部屋に帰ってきたのは21時を回った頃だったと思います。
少しお酒も入っていたので既に皆眠く、それぞれさっとお風呂に入って寝る事にしました。
私は特に霊感があるというわけでもないのですが、時々金縛りにあう体質です。
それでも自宅以外で金縛りにあう事は滅多にないので、疲れている時に身体が先に寝ちゃってるんだろうなーとあまり気にしていませんでした。
けれど、その日の夜は違いました。
ずしっと身体が重くなって動かなくなった瞬間は「あ、いつもの金縛りだ。外で金縛りになるなんて珍しいな」と気楽に考えていたのですが、すぐにいつものそれと違う事に気が付きました。
横向きに寝ている私の後ろに、はっきりと誰かがいる気配がするんです。
恐くて目は開けられませんでしたが、耳は聞こえていました。
聞こえてくるのは少し遠くにある友人の寝息が二人分だけで、それ以外の音は聞こえません。
でも、絶対に誰かが真後ろにいる、という感覚があるんです。
恐くて友人に助けを求めようと声をあげようとしますが、口元が強ばって声も出せません。
軽いパニックに陥っていると、二の腕をがしっと掴まれる感触がしました。
とても大きな手でした。
今思えば、普通の人間の手にしては少し大きすぎるんじゃないかと思うくらいに。
気絶したのか寝落ちしたのか、次に気が付いた時は朝でした。
物凄くはっきりと覚えてはいますが、悪い夢だったのかなーと思っていると「昨夜何度もトイレ行ってたけど、誰かお腹壊してたの?」と友人が言いました。
私は勿論ですが、もう一人の友人も夜中にトイレになど行っていないと言います。
「でも、何度も水が流れる音とトイレのドアが開け閉めされる音してたよ?大丈夫かなーって思いつつ、あんまり眠くてそのまま寝ちゃったけど」その話を聞いて、私はうなじの辺りがぞわっとしました。
私の二の腕を掴んだモノと、友人が聞いたトイレの音とは同じモノが起こしていたものなのでしょうか。
心斎橋近くで便の良いホテルでしたが、二度と泊まりたくはありません。
(東京都 女性)
海に近いホテルでの怪
私が昔、入社した会社のオリエンテーションをかねた合宿で泊まったホテルが怖かったです。
そこは港のすぐ隣にあるホテルで、窓からすぐに海が見えるような場所でした。
そこの海では投身自殺をするような人が多いらしく、よく死体が浮いているとかそういう話をききます。
その泊まった日も家族からその辺はよく自殺が起きてるし、不気味だから気をつけてねと言われていました。
私が泊まった日の夜のことです。
私は一人の部屋だったのでもちろん私一人しかいなかったのですが、パチパチパチと手を叩く音がきこえました。
あとは歯を磨いている音とか、人の唸り声など。
私はてっきり隣の部屋の人の声や物音がきこえてきていると思い、なんて壁が薄いんだろうと思っていたら隣にはだれも泊まっていないとのこと。
私の近くの部屋はほぼ空室で、さらに奥の方に私の同僚が泊まっているような状況でした。
でもまるですぐそばにいるかのような近さで手を叩く音がきこえてきます。
それは夜中まで続いて、私は一度寝たのですがその音で起きてしまうほどでした。
自殺のスポットに近いだけあって怖かったです。
(女性)
重くどんよりした雰囲気の部屋
20年ほど前の体験です。
高校生だった私は夏休みに母と一緒に北陸へのツアーに参加し、某温泉地に宿泊しました。
そのホテルは町の中にあり特に外観が古いなどの所見もみられませんでしたが、案内された部屋に入ったあたりで妙な感じを受けました。
なんのことはない和室なのですが、なぜか空気が重いというか...電気が付いているのになんとなくどんよりしているような感じがしたのです。
入るのを躊躇しながら進んでいくと、和室に続く廊下の右手に板の引き戸がありました。
何故かこの戸は妙に古臭く見え、部屋全体や建物は近代的な材質なのにそこだけ何十年も前の物のような様相でした。
なんとなく気になった私はその戸を開けようと手を伸ばしたのですが、触れようとした瞬間どういうわけかグラリと視界が揺れました。
というより、空間が歪んだ?ようなものすごい違和感があったんです。
よくSF映画等で時空が歪む際に絵がぐにゃっとなる描写がありますが、あんな感じです。
気味が悪くて手を引っ込め母にそれを伝えましたが、オカルトや心霊など一切信じない母には一笑に付されて終わりでした。
その後勇気を出して戸を開けてみましたが、中は何の変哲もないユニットバスで壁などにも特に不自然なところはありませんでした。
その後何かが起きるということもなかったのですが、やはり部屋の中の重苦しい感じは抜けず、気味が悪いので私は早めに床に就きました。
その夜、私は随分怖い夢を見て魘され(どんな夢だったのかはもう覚えていません)夜中に汗だくで目を覚ましました。
母は旅好きなので私も子どもの頃から旅に慣れていましたが、旅先でうなされるようなことはほとんどありません。
部屋の気味悪さも手伝って「最悪だ...」などと思いながら体を起こした時、就寝前には消えていたはずの電気がついてるのに気が付きました。
振り向くと母が固い表情をしてテレビを見ていて、声をかけると「怖い夢を見たのよ、なんだか落ち着かなくてテレビをつけたのよね」と引きつった笑顔でそう言いました。
私が部屋に入ってからずっと重苦しい感じがすることを伝えると「確かにあんたの言う通りよね、なんか空気が重いわ」と...。
前述したように母はお堅い性格の公務員で、心霊などは一切信じない人です。
その母も気味の悪さを感じたということは、本当に何かがいたのでしょうか...。
大して怖くはない話ですが、あの違和感を覚えたのは後にも先にもこの時だけでした
(新潟県 女性)
深夜にトイレに行った人は誰?
仲良しの女友達3人と福島の某レジャー施設へ旅行に行った時の体験です。
当日は朝早くに集合し、仙台から電車を乗り継いで某レジャー施設へ行きました。
プールでたくさん遊び疲れた私たち4人は、レジャー施設から出ている無料送迎バスを利用し最寄り駅の湯本駅前に予約していたビジネスホテルへ移動しました。
途中晩酌用にコンビニでお酒やおつまみを購入しホテルへチェックイン。
まだ建てられて間もない感じで、4人一部屋では狭いものの部屋の内装は新しく綺麗でした。
遊び疲れと酔いがまわり、ガールズトークもほどほどに10時には就寝しました。
眠って何時間か経った頃、誰かがもぞもぞと動く気配で目が覚めました。
足元からは反対の壁側に寝ていた友達二人の寝息が静まり返った暗闇の中ではっきりと際立つように聞こえてきましたが、誰かが足元を通りトイレに入って行く気配を感じました。
寝ていた二人のどちらかがトイレに起きたのだろうと思いましたが、なかなかトイレから出てきません。
その時は気にもせずまた眠りにつきました。
翌朝、友達に昨夜トイレに起きたかどうか尋ねると、誰も起きていないとのこと。
しかも隣に寝ていた友達の一人も同じく誰かがトイレに入っていく気配を感じ夜中目を覚ましていたのです。
後から考えると、トイレに入って行ったのは誰だったんだろうと、とても不気味な気分になりました。
それ以来そのビジネスホテルに泊まることはなく、今でもあの時の体験は友達4人の中で忘れられない思い出の一つとなっています。
(女性)
風呂場から感じる気配
8年くらい前(2011年頃)の名古屋での体験です。
当時交際していた方と名古屋に二泊三日で旅行に行くことになりました。
お宿は一泊ごとに違う所に泊まる事に。
今回のお宿の予約はすべて彼に任せていました。
旅行の一泊目の事。
チェックインの為、ホテルのロビーへ行きました。
ロビーの内装は白で統一されており、フロアは白のタイル張りになっていました。
明るい印象の反面、何か空間に歪みを感じましたが気にしすぎと思うようにし、お部屋へ行きました。
ツインベットのお部屋でした。昼間たくさん遊んだので疲れた彼は早々に就寝することに。
私はひとりでゆっくり入浴を済ませ、休む事にしました。
私はバスルームに近いベッドで寝ていたのですが、少し眠りに入った時に、誰もいないはずのバスルームから何かの音が。
背中越しにはっきりと何かの気配を感じましたが、彼はぐっすり夢の中。
起こすわけにはいきません。
音はだんだん激しくなってきましたが、私はバスルームの方を見ないように布団に丸まって一晩を過ごしました。
怖がらせてしまうため翌朝も彼には黙っていましたが、二泊目は違うお宿で助かりました。
(大阪府 女性)