随分と昔の話になりますが、私が専門学生の頃に実際に体験した話になります。
学校の友人4人で1人暮らしをしている友達の家に集まり当時流行っていた呪いのビデオを鑑賞しながら怖い話などで盛り上がっていました。
すると1人の友人が突然、兵庫県内で有名な心霊スポットがあるから行ってみようという話になり、一番近くだった七三峠に行ってみることになりました。
とりあえず目的地は七三峠の(日本海側)小さなトンネルに幽霊が出ると噂があったので、遊び半分で向かってみました。
時間は10時過ぎ、友人の運転する車で行ったのですが、車通りが全くない狭い山道を走っていると目的のトンネルが見えて来ました。すると運転していた友人がエンジンを止めて「歩いて行ってみよう!」と言い出したのです。
ライトを消すと真っ暗で、懐中電灯は1個だけでそのライトを頼りに、4人でくっつきながら歩いてみました。
そこは真夏のトンネルだというのに、異様なくらい冷たい空気で、重くずっしりとしたよどんだ雰囲気に包まれている空間で、汗が全然かかなかったのをよく覚えております。というか汗というよりも冷や汗と鳥肌が止まらなくなり、みんな同じように冷や汗と鳥肌が止まらなくなってしまいました。
そしてトンネルの3分の1も歩いていない所で突然、1人が意識を失い、もたれかかるように倒れたので、慌てて車に戻り、そのままエンジンを掛けようとしたのですが、エンジンが全くかからず。
そして何度かかけていると、エンジンが掛かり、そのまま逃げるように車を走らせました。
民家の辺りまで走ると、意識を失った子が目を覚ましたので、状況を聞きました。
その子の話によると「何者かに手をつかまれた」と言い出したのです。
そしてその子の腕を見ると、指のあとがくっきりと内出血になって残っていました。そして、気づきませんでしたが、そのほか3人にも背中にも手形が残っていました。
それからは、もう二度と遊び半分では心霊スポットにはいかないと決めています。
(女性)