仮眠室に入ってきたのは誰?
誰もいないベッドからナースコールが鳴る、病室の水道が突然流れ出す、というのは、私の経験としては日常茶飯事にあります。もはや恐い話でもなんでもない状態です(笑)これは、私ではなく同僚の話です。
私の職場は夜勤が16時間あるため、交代で仮眠休憩の時間があります。その日の忙しさにもよりますが、2〜3時間程度、ベッドに横になって休みます。
私の病棟では、物品置き場もかねている個室に仮眠用のベッドがあり、そこで寝ていました。
ある同僚が仮眠休憩に入り、そろそろ業務に戻る時間かなと思いつつ、まだウトウトしてきたとき、仮眠用の個室の入り口の扉が静かに開きました。ドアの内側にはカーテンがかかっているので、ドアが開いただけでは、ベッドに寝ている状態から誰が入って来たかは分からないのです。
ただ先に行ったように、ちょっとしたストックなどの物品置き場もかねている仮眠用の個室なので、一緒に夜勤をしている他のスタイルが、緊急で物品を取りに来たのだと思い、あまり気に留めなかったようでした。
仮眠終了後、他のスタッフにこのことを尋ねますが、誰も仮眠室には行っていないと…。
それが、ほぼ同時期に他の看護師も経験していたことが後で発覚しました。
この経験をしたこの看護師2名は、それからは絶対に仮眠室では寝たくないと拒否しています。
(女性)
嫌な気配
20年くらい前になりますが、医院の夜勤中で仮眠をとっていたときに体験しました。休憩室の入り口入ってすぐ横にベッドがあり夜勤中はそのベッドでみんなが仮眠をとるようになっていました。その日は私が夜勤でしたが、仮眠の時にいつもと違った感じがしました。
いつも横向きで丸くなって眠るのですが、なかなか寝付けなくてようやく眠りに着く頃に体がじわじわ暑くなるのを感じてすぐに、どこからか何かの気配みたいなのを感じました。
人は誰もいないし休憩室のドアもしまっているのに、ドアの方から誰かが近づいてくる感じがしました。
目を開けようとしても目があかず、急に頭をぎゅっと押さえられたかと思ったら、上からどしっと乗られた感じがしました。何が起こったのかわからず身動きも取れず、助けと叫びたくても声すら出ませんでした。体に乗られて重たい感じがしましたがそれ以外は何もなく、しばらくしてスーッと体が軽くなり身動きができるようになりました。
目も開けれたと思うのですが、怖くて朝まで目が開けられませんでした。
その時の体験はなんだったのか、不思議です。忘れもしません、今でも思い出すと怖いです。夜勤中はまた同じことが起きるのかと不安でしたが、その一回きりでした。
(愛知県 女性)
開かなくなった病室 怪奇現象
私が勤務している病院は1病棟4人体制で夜勤を行い、23時30分から1名、1時30分から2名、3時30分から1名ずつ交代で仮眠休憩に入ります。
2年目に入った頃のある夜勤での出来事です。
1番休憩から出てきて、2番休憩に入る先輩看護師のうち1名(Aさん)が、仮眠室は怖くて休めないから空いている個室の病室で仮眠すると言い、個室のカギを持って休憩に入りました。しかし、30分後にその先輩が「カギが閉まって入れない」とナースステーションに戻ってきました。
個室の扉はカギで開け閉めするか、中からじゃないとカギを閉めれない仕組みになっており、私ともう一人の先輩でAさんがカギを無くしたのかな?と思っていました。
しかし詳しい話を聞いてみると、先輩は夜食を家に忘れたらしく、病院の1階にある食べ物が買える自販機に携帯と財布を持ってカギを個室に置いたまま閉めずに買いに行ったと言います。
その後3人で個室に行ってみると、Aさんが「あれ?電気点いてる。消して行ったのに」と。それを聞き開けようとしますがやっぱり開かず、閉まったまま。もちろん中から物音もしません。
急いでスペアキーがないかナースステーション中を探しましたが見つからないので、守衛さんを呼び、なんとか開けることができました。
部屋の中にはいるともちろん何もありません。「なんで中にカギがあるのに閉まったんだろうね」と3人で「怖いね」と話しながらその場は収まりました。
翌日、私は「扉の建付けの問題かな」と思い、個室の扉を何度も開け閉めしてみましたが、カギはかかることはありません。
先輩Aさんが使用した個室は重症個室と呼ばれ、状態が悪い患者さんが入られる個室でした。もちろん今までに何人もの患者さんがお亡くなりになっています。
このことは5年経った今でも当時の先輩方との思い出話として話すことがあります。
(愛知県 女性)