3階の恐怖
小さい頃住んでいたマンションでのこと。4階建ての小さなマンションの最上階に住んでいました。
眺めがいいとは言えませんが、なかなか気に入ってました。
特に階段が螺旋階段のようになっていて下まで一直線に見えていたからです。夜とか父が帰ってこないかよく眺めに出ていました。
ある日、父がもうすぐ帰ってくるということで上の階から眺めていました。父もそうやって出迎えるのがわかっていたためマンションにつくと必ず、見えるとこを通ってくれていました。
が、今日はなぜか手をふり、おいでおいでをしている。
お土産でもあるのかな?と思い、降りていくことにしました。
自分の足音だけが響いているのを聞き、重いものでも持っているのかな?とのんきに考えていた私。
転ばないよう、でもできるだけ早く着くよう小走りでいってました。
しかし、いつまでたっても一番下につかない。
いつもならとっくについているのに。
学校に行きたくないとぐずぐず降りていたときよりも時間がかかっている。
ぱっとみると3階。おかしい。
ぐるっと踊り場何回も回ったのに。ぱっと外を見てもいつも見ている光景と何ら変わらない。
もう一回降りる。見るとまた3階。
今度は上がってみる。でも3階。
怖くなってがむしゃらに走る。上って、降りてを繰り返し自分が何回にいるのかわからなくする。
ここ!と止まると祖母の部屋の前に。
当時、祖母も同じマンションに住んでいたんです。
よかった、助かった。そう思いながらチャイムを鳴らし、出迎えてもらうことに。
実はそっからの記憶がありません。
気が付けばいつもの通り、生活していました。
ですが、「下を見ておりるな」「もう出迎えなくていい」といわれ、急遽引っ越しを。
父にも母にも、そして祖母に聞いてもそんなことはないと答えられてしまいます。
あれはなんだったんでしょうか。
その時にこけてできたケガの痕はしっかりと残っているのですが...。
(大阪府 女性)
ループする帰り道の不思議
私が中学一年生の時のちょっと不思議で怖いお話です。場所は愛知県です。
その日私は部活が終わり一人でいつものように同じ道を通り帰っていたのですがあきらかにおかしいのです。どんなに帰ろうとしてもなぜか同じ道に出てしまい帰れないのです。
私はそんなはずはないと思い、ぐるぐると走って何度もきた道を行ったりきたり、繰り返し通ってみたけどやっぱり同じ道に出てしまいます。
さすがに怖くなった私はちょうど公衆電話があったので母親に電話して迎えに来てもらうことにしました。
おかしな世界に巻き込まれたのだろうかと怖いのと走り回って疲れたので一歩も動くことができずにいました。
しばらくすると母親の姿が見え、安心した私は急に涙が溢れだしました。
そんな私をみて母親はただ、どうしたの?早く帰ろうねっと優しく言いそれ以上のことは何も聞きませんでした。そして無事に家まで帰ることができました。
夕飯の時に姉や父親にもその出来事を話しましたが気のせいだと言われただけでした。
ちなみに次の日からは普通に何事もなく帰ることができました。
いったい私が体験したこの出来事はなんだったのでしょうか。大人になった今もはっきりおぼえていて不思議でなりません。
(愛知県 女性)
決して辿り着けない家庭科室の不思議
私が小学生だった頃に体験した話です。私の通っていた小学校は百年近い歴史をもつ古い学校で、田舎の山の中にありました。
田舎の学校の割には広い校舎で、2棟もありました。
1棟は普通の教室や職員室があり、もう1棟には図書室や音楽室等の特別教室がありました。
小学校に入学したばかりの時、校内の教室の位置を把握するための授業がありました。一年生だけで5人ずつの班を作り、各教室に行ってシールを貰ってくるというゲームをする授業です。
私の班は私も含めた女の子三人、男の子二人の組で、校舎の中を回ってシールを集めて行きました。
最初は順調に進めていたのですが、最後に特別教室のある棟の3階にある図書室に行く時に妙な事は起こりました。
1階にある給食室から2階に上がり、そのまま階段で3階に上がったのですが、階段を上がった先にあったのは、2階だったのです。2階には階段のすぐ目の前に家庭科室があります。その家庭科室が目の前にあったのです。
何か勘違いしていたのかと思い、もう一度階段を上がるとまた家庭科室が。
一年生5人でぽかんとして、それでももう一度階段を上がってみてまた家庭科室。 そんなことを何度か繰り返しているうちに、女の子の一人がべそをかき始めました。というか、全員泣きそうになっていたと思います。
ところで2階には普通教室のある棟に繋がる渡り廊下がありました。
これは家庭科室のすぐ隣にあったので、とりあえず先生達のところに戻ろうということで、この渡り廊下を渡って、もう1棟のほうに戻ろうとしました。が、渡り廊下を渡った先にあったのは家庭科室でした。
しかも後ろをみればさっき渡ったばかりの渡り廊下の防火シャッターが下りて、代わりに渡り廊下を渡った先にあるはずの教室がなくなり、渡り廊下が目の前に広がっていました。
こうなるともうパニックです。
家庭科室の前からどうあがいても動けないのです。
べそをかいていた女の子はとうとう泣き出すし男の子達もぐずり始めるし。その時ふと、もう1か所行ける場所があったのを思い出しました。
1階へ降りる階段です。
これでまた家庭科室だったらどうしようもなかったのですが、降りてみるとそこは給食室でした。
その瞬間安心のあまり全員で泣き叫び、給食室のおばさん達が何事かと飛んで来ました。
小学1年生の私達が先程の出来事をうまく説明できるはずもなく、結局道に迷って泣いていたという話になっています。
(女性)