亡くなる前日に布団に入ってきた愛猫
猫は死期が迫ると姿を消すと言いますが、うちで飼っていた猫も亡くなる数日前から突然一緒に寝なくなりました。(小さい頃から毎日同じ布団で寝ていました。)
生まれ付き病気を持ついわゆるキャリアだったのですが、もう病院でも施しようがなく自宅で最期を穏やかに過ごしていた頃だったので、そろそろなのかなと心の準備をしていました。
とはいえ、一秒でも長く側に居たかったので毎晩同じ布団で寝るのですが気付いたら寝室を後に違う部屋の隅や隠れられそうなすき間に就寝の時間帯だけ行くようになりました。
そんなある晩、夜中に私の布団までヨタヨタとやって来ていつものように布団に潜って来ました。
嬉しかった反面、ここ数日、何度連れ戻してもどこかに行ってしまってたので、もしかして…いう気持ちもありました。
翌日のお昼頃、とても優しい表情をして亡くなりました。
家族の中でも私に一番懐いていたので、お礼の気持ちだったのかな…と数年経った今でも思っています。
その数ヶ月後、たまたま近所でその猫にソックリな子を見かけました。
本当に偶然だったのですがお盆頃だったので、今は病気で苦しむことなく天国で過ごせてるなと感じました。
(広島県 女性)
最後の力を振り絞り鳴いた愛猫
猫は自分の死期がわかるのでしょうか。これは子供の頃飼っていた猫の話です。
すごく気まぐれな猫で、人に抱っこされるのは大嫌い。
ゴロゴロと喉を鳴らすのも滅多にない程の野良気質。
私に対しては格下だと思われていたのか、噛みつかれると本気で噛みつかれ無理やり引きはがさなければならない程でした。
家の周りをウロウロはしましたが、あまり強い猫でもはありませんでした。
ある日、外でよその猫と大げんかをして怪我を負って帰ってきたので、尻尾の付け根に深々と傷をつけられ慌てて病院に連れて行きました。
幸い数日で普通に生活できるようになったのですが、元気になったと思った矢先突然ぐったりとしてしまったんです。
すぐに病院に連れて行きましたが、日が経つに連れてどんどん弱っていくばかり。
遂には一日中寝床から動かず、食事も取れなくなっていったのです。
殆ど鳴くこともできなくなったある日、突然大きな声で鳴き始めました。
「ニャオーンニャオーン」と今までにない甘え声でその時の体力では信じられない程の声量でした。
私が側に行って撫でてやると直ぐに落ち着いて何事もなかったのように丸まって眠ってしまったのですが、それが最期だったのです。
その時は温かった筈の体は、翌朝冷たくなっていました。
本当にあの最後の鳴き方はいつもと違っていました。
今でも自分の死期を悟って、挨拶をしてくれたのだと思っています。
(千葉県 女性)
数年ぶりに布団に入ってきた愛猫
長年飼ってた猫の話です。
12年も買ってきた老猫でしたのでだんだんと高いところにジャンプすることもできなくなり、最後には階段を登ることもできなくなっていました。
食べては寝て寝ては食べるという生活でだんだんと動きも鈍くなり、鳴き声もか細くなってきました。
そんな老猫の頃のある日の夜の話です。
私が小さい頃は、よく私の布団の中に入ってきて一緒に寝て過ごしていたのです。
そういった昔の記憶を思い出したのか、2階の寝室まで上がってきたのでした。
私の寝室は2階にあり猫は1階に寝ています。
私が寝ていると布団がモゾモゾと動いたので何事かと思い飛び起きたのです。
そうすると私の愛猫は一緒に寝ようと頬をすりすりとしてきました。
もう何年ぶりでしょうか。
その夜は布団で一緒に寝たのですごくその時は感動して頑張ったねと褒めてやり一緒に寝ました。
そうして一緒に寝た次の日の夕方にその愛猫は静かに息を引き取りました。
最後に私に会いに来て楽しかった私と一緒に寝るということをしたかったのでしょうか。
きっとそうでしょう。
本当に猫が亡くなった今もその猫が一緒に入っていると感じる時がたまにあるのです。
(男性)
懐かない愛猫が亡くなる前日に甘えてきた話
私の祖父母の家では猫を飼っていてちょうど私と生まれた年が同じくらいでした。
一度家から勝手に出て行ったことで近所の子どもたちにいじめられて石を投げられたりしてケガをしてしまったことがあり、それ以来子どもをひどく怖がるようになりました。
私も当時は中学生くらいでしたがそれでもあまり懐いてもらえなくて会いに行ってもそっぽを向かれるか威嚇されたりしてすぐに逃げられていました。
ですが私は猫が大好きなのでつい構いにいってしまって嫌がられたりすることが多かったです。
ある日、その猫が急に私に擦り寄ってきて甘えてくる日がありました。
本当にありえないことだったのでびっくりしつつも喜んでいると翌日、その猫が急に亡くなったのです
最後の挨拶だったのかなと思いました。
そしてさらに不思議なのが、その猫が亡くなった日は友達数人と遊びに行く日でした。
けど大好きな猫だったので断って見送りに祖父母の家に行ったのですが、なんとその友達数人が乗っていたバスが事故を起こしたのです。
幸い軽傷でしたが通常であれば私も乗っていたはずだったので守ってくれたのかなと思い、嬉しくなりました。
(女性)