不気味な住人
私は都内の高校に進学し、入学後半年ほど経ったくらいに野球部の友人の家に複数で遊びに行くことになりました。私はその日、授業後の委員会作業をしており、遅れて一人で行くことになりました。雨が降っているのが印象に残った日です。
友人のマンションは8階です。上ボタンを押してエレベーターを待っていると一人の主婦らしき女性が来ました。私は住人かと思い、気にしませんでした。エレベーターはガラス張りの扉で、奥に鏡があるタイプです。
私は女性とエレベーターに乗り込み、「何階ですか?」と尋ねると「4階で」と言われたので4階を押しました。4階に到着して扉が開いたので女性は降りて行きました。あとは8階まで待つつもりでしたが、すぐに5階で止まりました。
すると、先ほどいたはずの女性が扉の向こうに立っているのです。私は非常に驚きましたが、特に気にせずもう一度「何階ですか?」と尋ねると、「11階で」と言うので、11階を押しました。その後私は8階で降ります。
降りてすぐにやっぱり変だと思い、後ろを振り向くと奥の鏡に女性が写ってなかったのです。すぐにエレベーターは上に上がってしまったので一瞬しか確認できなかったのですが、そもそも女性は私の斜め左奥にいたはずですので、閉まった扉からも見えるはずですし、移動していても奥の鏡があるので、反射して見えるはずなのですが、見えませんでした。
あとからいろいろ考えてもやっぱり不自然で、マンションの階段の位置とエレベーターの設置されている場所との距離は離れているため、どんなに走ってもあの状況では4階から5階には間に合いません。
私はすぐ友人たちにその事を報告しましたが、「へー」といった感じであまり関心されませんでした。しかし、確かに私はあの女性とエレベーターに2度乗りました。それから気味が悪かったのでその友人の家に行くことはやめました。
(東京都 男性)
呪われた3階
高校の夏休みに、大阪に住んでいる親戚の家で体験した話です。その家は4階建ての屋上と地下があり、かなりの豪邸で、家にエレベーターまで設置されておりました。
到着すると1階事務所に入りエレベーターに乗り4階に行きます。すると大きなリビングがあります。2階は祖父母が住んでいるスペースで3階は洗濯物を干したり物置などもありました。親戚は4階に住んでいます。またそれぞれの階は内線電話で繋がっています。
リビングで遊んでいると、電話がなり、従兄に頼まれて出ようとすると内線電話で3階からでした。出てみると「呪ってやる……」とまるで脅迫電話のような感じでした。もちろん3階には人がいません。侵入者も考えられたのですが、親戚の家はセキュリティも入っておりますので、そこも考えられず。
それから気にせず遊んでいたのですが、不思議な現象に襲われました。
祖父母の家へ行こうと思い2階を押していたはずが3階に止まるのです。それは1度ではなく何度もです。故障も考えられたため、メンテナンス会社に見てもらいましたが異常なし。
もうエレベーターは怖かったので、乗りたくなかったのですが、どうしても乗らなければならなくなり4階にいきました。しかし3階を通り過ぎる時に一瞬3階のフロアが見えるのですが、ドアの真ん前に女の人がこっちを見て睨んでいました。
私は恐怖のあまりの恐怖で座りこんでしまい、4階について皆に心配されました。その後お祓いをしたようですが、あれから親戚の家には行っていません。
(女性)
見たことがない老婆
私が小学生の時に体験した話です。当時は市営住宅の4階に住んでおり、母親は仕事で遅くまで働いていたので、1人でいることが多かったです。いつも学校から帰宅するとエレベーターに乗って帰ったり、気分によっては階段で登って帰ったりしていました。
ある日の夜、母が作り置きしてくれたご飯も食べ終わりテレビを見ていると、なにげなくお菓子が食べたくなり2分くらいのところにあるコンビニへ行きました。コンビニでチップとコーラを買い、家に戻りました。
この日はなんとなくエレベーターに乗ろうと考えていると、エレベーターの前におばあさんが立っていました。
市営住宅の1階から5階までの住民はなんとなく顔は知っていたのですが、そのおばあさんは見覚えがありません。顔ははっきり見ませんでしたが、70歳前後と言ったところだと思います。
エレベータに乗り込むとおばあさんも乗り込んできました。私は4階を押しましたがおばあさんは押さないので同じ階の誰かに用事かな?となんとなく思っておりました。
4階の扉が開いたので、降りるとおばあさんも降りて来ました。その後が大変怖かったのですが、自分の部屋の前まで着いて振り返ってみるとおばあさんが後ろに立っていました。もうそこの場所にいる理由は私の自宅以外に目的はないのです。
あまりの怖さで、すぐにカギを開けて家に入りカギを閉めました。さすがに怖くて確認はしませんでした。
そのおばあさんを見たのはその日だけです。
(千葉県 男性)
マンション鬼ごっこ
現在、埼玉県に住んでいる専業主婦です。これは私が中学生の頃に体験した話になります。
中学時代はテニス部に入っており、部員は7名しかいなかったこともあり、全員とても仲が良く部活後は必ず1時間雑談してから帰宅するというのが日課でした。
その日は天気が悪く雨が降っていたため部活は中止となり、いつもより長く雑談できるねと7人で話しながら雨宿りが出来る場所を探していました。そんな時友達の1人が私のマンションの階段でおしゃべりしようと言い出したので、さっそく友達のマンションへ行き、1階と2階の踊り場辺りに座り雑談を始めました。
何分か話をしていると今度は別の友人がここで鬼ごっこしようよと言い出しました。雨のせいかマンションの住民とも会わなかったので、人がいないならと賛成し開始。じゃんけんで負けて鬼になった子は一番足の遅い女の子でした。
マンションは9階まであり、階段は左右の2箇所、エレベーターも2つありましたが、エレベーターを使うのはルール禁止としました。みんな必死で階段を登り降りして鬼が来たら別の階段から逃げるというのを繰り返していたため誰も鬼に捕まることがありませんでした。
鬼になった子は半泣きになりながらエレベーターも有りにして欲しいと言ってきたので、有りのルールに変更することになりました。私は初めに居た1階と2階のステージの段に座り、エレベーターが何階に止まったか確認しながら待っていました。
エレベーターは2箇所とも使われている様子で5階から9階を行ったり来たりを繰り返しています。さらに30分ほど経った時に友人3人が階段を使って1階に降りて来ました。
私は鬼ごっこ飽きたしもう辞めない?と3人に言うと、やめたいと言ってきました。そして3人のやめたい理由を聞くと、何度もエレベーターを使っているがその間、同じ女の人がずっとエレベーターの中にいるとのことでした。女の人は階のボタンを押すわけでもなくただ乗っていたもののあまりにもずっといるので気味が悪く乗るのをやめたいというものでした。
まだ鬼ごっこしている3人には携帯で連絡し、1階と2階の踊り場に戻ってくるよう言いました。そして1人は階段から、2人はそれぞれ各エレベーターから戻ってきました。その時にエレベーターの中が見えましたが女の人はいませんでした。
その子たちにも話を聞いたところ、女の人は見かけていないと言ったのです。3人が目撃した女の人は何者で何が目的でずっと中にいたのか、今思い出しても鳥肌が立ちます。
(埼玉県 女性)