職場で有名な噂の部屋
10数年ほど前、私が国内線のCAとして働いていた頃の話です。
CAやパイロットの間では、”どこのホテルの○○号室は出る”などという怖い噂話が鉄板でした。
私は霊感があるわけではないのですが、全国のあちこちのホテルで1人で眠るのが日常な中で、やはり変な噂のある部屋に当たるのは嫌なので、ホテル名と部屋番号だけは先輩にしっかりと聞いて覚えていました。
ある時、宮城県の仙台ステイで某ホテルにチェックインした際、一番後輩である私にあてがわれた部屋がまさに”噂の部屋”でした。
一瞬”うっ…どうしよう”と迷いましたが、チェックイン後すぐにフライトの先輩方と食事に行く約束をしたばかりだったので、仕方なくそのまま部屋に入りました。
すると…ドアが閉まり、制服のジャケットを脱いだ瞬間、テレビが勝手についたのです。
まさか、と思いリモコンでテレビを消し、髪を解こうとすると今度は部屋の電気がパカパカと点滅。
”あ、無理だ”と思って慌ててフロントに電話。
私は馬鹿正直に”怖いので部屋を変えてもらえませんか”と言うと、あっさり承諾して下さいました。
普通は部屋に明らかな不具合がない限り対応してもらえません。
つまり、ホテル側も”わかっている”ということですよね。
(女性)
あまり触れずにグレードアップした部屋に変更してくれた
この話は2年前の出来事です。
日々、気分転換にホテルで一泊の休養をとり月曜日はリフレッシュして会社に行くスタイルが気にいっていました。
その日は、某ホテル検索サイトで予約した大手町の中々よいホテルでの話です。
その日は少し落ち込み気味でホテルでゆっくり食事をしたあと、TVでも見てリラックスしようと思っていました。
お風呂に入っておいしい食事と頂くと直ぐに眠気が襲ってきてベッドに潜りこみました。
酷く疲れているのに何故か目が覚めたのですが体が動きません。
目だけどうにか動かすと人がいる気配がします。
良く見るとデスクで何か書いているようです。
しかもその人は真っ黒なのです。
黒い服を着てるという風でもなく、全体が真っ黒なのです。
ああ、なんだろう、と頭はぼーっとして起きたいのに起きれない不思議な感じでした。
突然、書くのを止めこちらに顔を向けようとしています。
私は心の中で「やめて!」と叫んでいました。
なぜなら明らかに異常な光景なのです。
そんな私の心の叫びを無視してこちらを向いたその顔は、凹凸のない真っ黒の顔だったのです!
全身の筋肉が突っ張り「ぎゃ~!」と声が出ました。
怖くてそのままドアを開けフロントに直行、今起きた出来事を話すと「お部屋をすぐにお変えいたしますね。」と丁重に誤り5分足らずで荷物も移動してくれ、さも慣れているようでした。
私が「部屋に真っ黒い人が出た!」というと、「きっとお疲れなのでしょうから、グレードアップの部屋をご用意しますね。」と営業の笑顔を浮かべたのが更に恐怖を増した出来事だったのです。
一体、あの人は何を書いていたのでしょうか?
夜中の2時に。。。
(千葉県 女性)