今から13年ほど前、2003年頃だったと思います。実際にたくさんの人が被害を受けたというか、体験した話になります。
当時私は札幌の専門学校に通っており1人暮らしをしていました。そしてその日は冬休みに入ったため道南にある苫小牧市の実家に帰宅するために、JR千歳線に乗っていました。私が乗ったのは2両目です。時期は12月下旬の夕方でしたので、もう薄暗くはありますが、かろうじて街の景色はまだ見えるような時間。
すると恵庭駅を出発してすぐ辺りだったと思います。突然走り始めた電車が緊急停車しました。そして確認のため緊急停車します。というアナウンスが聞こえ、乗員が慌ただしく前の車両から来て、乗客達に声を掛けていました。
「こちらの車両にケガをした女の人が来ませんでしたか?」と。
私は「電車でケガ人ってどうゆうこと?電車内で転んだの?」と思い、周りの乗客もガヤガヤし始めてきました。もちろんケガ人など私の乗っている車両には来ていません。周囲の乗客も、?(はてな)、といった雰囲気でした。
乗客の男の人が何があったのか尋ねている会話を聞きました。
すると恵庭駅停車手前(ホームではない)で線路の横に怪我をして血が付いている若い女の人が立っていたそうです。そしてその人が停車後に電車内に入ってきて通路を歩き後ろの車両の方に行ったのを、その車両に乗っている多くの乗客が目撃したと言うのです。
「ケガ人なんて来てないよ」、と会話をしていた男の人が言うと、車掌さんは、「前の車両ではかなり多くの乗客が見ているので間違いない」というような話を耳にしました。
そして車掌さんは慌てた感じでさらに後ろの車両に行ってしまったのです。
その後、電車内で見つからなかったのか、数名の職員が外の線路付近や電車の下をライトで当てて必死になって探している様子でした。
1時間くらいは停車したままだったと思います。しかし結局は見つからずといった感じで……。その後のアナウンスでも遅れがでた謝罪があったのみで、何事もなく発車しました。
結局その血の付いた女の人は何だったのかは不明なのですが、多くの乗客が目撃して、1時間停車していたことは事実です。
(北海道 女性)