今から10年以上前、私が中学生の頃の夏休み、親と上手くいっておらずに友人と家出した時の体験談です。まだ中学生だったので行くところもなく、友人の家に居座ると親にバレてしまうため、近所の西岡公園に行きそこで隠れようという話になりました。
その公園は市内でも広く、キャンプ場も併設されており自然豊かな場所です。しかし奥には西岡水源地や墓地などもあり心霊スポットとして有名な場所でもあったのです。
友人と2人では怖いので、他にも人を集めようという事になり、結局5人が合流し、7人で行くことにしたのです。
西岡公園に到着し、7人で「やっぱり雰囲気あるよね~ついでに西岡水源地まで行く?」なんて楽しく会話しながら真っ暗な長い道を会話しながら歩いていました。
辺りは程よく静けさもあり、車の音が時たま響く程度。そんな感じに耳を澄ませながら歩いていると、突然、1人の友だちが悲鳴を上げ、「白い影がこっちみ向かってきている!」と言い出したのです。確かに私も他の友人も奥の方に白いモヤのようなものが見えたのですが、夜霧も考えられたので気にせずに歩いていました。
しかし別の子も「徐々に近くに来てるよ」と言い、さすがに怖くなってきたので引き返すことにしました。
最初は早歩き程度だったのですが、次第にみな小走りになり始め、私は後ろを振り返って見てみるとさっき見えた「白いもや」が「白い人影」になっており他の子も見たのか叫んでしまったのです。
その瞬間、全員が全速力で走り始めました。
私は足が遅いので最後尾を走る事に。
後ろが気になって仕方なく何度か振り返ったのですが、走っても走っても「白い人影」は一定の距離を保持したまま私たちの後方10mくらいをずっと付いてくるのです。
どんどんとみんなに引き離されていく私は泣きそうになり、そんな遅い私を心配したのか2人の友人が草むらで待っててくれていました。
そして息も切れ切れとなった私のために道の端にある草むらで隠れる事にしたのです。しかし白い影はどんどんと近づき、そのうちはっきりとした「足」だけになり、上半身はなんとなく女性なのかな?というものだったと思います。
3人で黙って隠れていると、そのままその白い幽霊はその道を通り過ぎて行ってくれました。
私達は安心していたその時!
突然、1人の子が「痛い!」と足を押さえこんでしまいました。
私達はそのまま街灯の下まで行き、刺され場所を確認してみると、そこは刺されたのではなく赤くなった手形が付いていたのです。
その後は7人合流して1人の友人の家に泊まらせてもらうことに。
家に到着してからはその赤い手跡も消えており、何だったのかは不明なのですが、きっとお盆も近い時期だったので、私たちを脅かそうとした霊だったのかもしれません。
それ以来は夜に西岡公園に行ってません。
(北海道 女性)