進めば進むほど不気味な世界に進んでしまった体験
私は子供の頃は霊感が強く、そのことを知らない友達を巻き込んでしまった体験談です。
私が住んでいた兵庫県の田舎では、地区で小さなお寺が多くありました。そこには人に見えないモノは沢山いましたが、慣れていた私は普通?に生活していました。
中学生の頃、夏の赤暗い夕方に友達と遊んで帰る途中、友達が漕ぐ自転車の後ろに乗っていた私はふと違和感を感じました。毛が逆立つような、ざわざわとした感覚が自転車が進むたびに強くなってきました。毎日のように幽霊と対峙している私ですが、その感覚はやばい気がして友達に違う道を行くように勧めました。「なんで?いつもの道だし、近くて早いじゃん!」友達がそう言うとそのまま違う道には行かずに立ち漕ぎを始めて更にスピードアップしました。私がどうしたらいいのかわからずにいると、突然パリッと奇妙な音がして、明るかった周りがもの凄い速さでうす暗くなり始めたのです。
友達は「え!?なんで?」と戸惑い、自転車のライトをつけました。私自身もこんなことは初めてだったので動揺して、「とりあえず戻った方がいいんじゃない?」と言いましたが、「なんか怖いし、いつもの道なんだからこのまま早く帰ろう!」と走り続けました。
すると道の先から「チリーン…」と音が聞こえてきて私はこの先にある寺を思い出し、(これはほんとにマズい…)と思い、友達に何度も戻るように言いましたが、真っ青の顔で無言のまま走り続けるのです。そうしている内に鈴の音と寺が近づき、その前に立っている者の姿が見え、立っていたのは鈴をもって笠をかぶったお坊さんでした。
友達は走り続け、その者の前を通り過ぎました。しかし、その先にあるはずの三差路には着かず、また鈴の音が前から聞こえるのです。
そして、また同じ寺とお坊さんが見えてきて、それでも友達は無言で青い顔のまま進み続けて……を4回ほど繰り返していました。私はこれではまずいと思い、お坊さんの姿が見えない辺りで後ろから自転車のブレーキを掴み停めました。すると友達が泣き出し「止めれなかった!声でなかった!あれ何!?なんでなんで!?」と叫び出しました。
私は「とりあえず後ろ乗って!私が漕ぐから!」と泣く彼女を後ろに乗せて逆に走りました。すると徐々に鈴の音が遠くなり周りも少しずつ明るくなり、鈴の音が全く聞こえない所まで出ると、元来ていた道の少し手前まで戻る事が出来ました。その後友達はその道を一切通れなくなりました。
(兵庫県 女性)
永遠と続く霧の中
北海道の過疎地域に住んでいる人間にとって、車は生活に欠かせない大切な移動手段になります。私も毎日のように車を運転しますが、その日は思いもよらない世界に迷い込んでしまったのです。
3年前の秋、私は2歳になる子供を連れて実家へ里帰りをしていました。実家は住んでいる地域から車で2時間ほど掛かる場所だったので、お昼過ぎに実家を出発し自宅へと車を走らせたのです。その日はとても良いお天気だったのですが、山道に入ったころから霧がうっすらと出てきました。いつも走り慣れている道なので焦らずゆっくりと車を進めていましたが、途中から言いようのない違和感を感じ始めたのです。
今になるとその違和感の正体もわかるのですが、いつも走っている道はアップダウンやカーブが頻繁にある山道で真っ直ぐ平坦な道路ではありません。でもその日は霧の中、ただ真っ直ぐ平坦な道をただ進んでいるだけなのです。
さすがに30分も運転していると違和感が恐怖に変わり、自分が今どこにいるのか不安になりました。
ふっと後部座席に乗せている子供のことが気になりバックミラーを覗くと、子供がミラーに映る私を凝視していたのです。私は驚いて子供に声を掛けましたが、返事はありません。意味不明なことが続いて私は若干パニックになり、車のスピードを上げ子供の名前を大声で叫び続けました。すると突然私の背後から、「ここはお前たちのいるべき場所じゃない。」と低い男性の声が聞こえてきたのです。驚いてバックミラーを覗くと、車の後ろに甲冑を着た兵士を乗せた馬がたくさんいるではありませんか。明らかに現代を生きる人間ではないと直感で理解しました。
どうしようかと悩んでいると子供が、「ママ、早く…」と怯えながら話したので、霧の中でためらわれましたが車のスピードを一気に上げたのです。すると周囲の霧が晴れていき、いつもの走り慣れた道へと戻っていました。
そこからは必死に心を落ち着かせ家路につきましたが、夜になって子供が恐ろしいことを口にしたのです。「ママ、今日おじさんが車にいたよ!」と。
(北海道 女性)
部屋にあるはずのない異世界の扉
小学校高学年ぐらいの時、自室で寝ていた時です。時間は覚えてませんが初めて金縛りに遭いました。
意識ははっきりしてるのに全く動けません。大声を出しているのに誰もきません。しばらくもがいていたら体が動くようになり、怖かったので電気をつけようと紐を引いてもなぜか全然点きません。怖くなって慌てて部屋を出ました。
部屋を出て居間にかけこみ落ち着いた時気づいたのですが、部屋から逃げ出す際、いつもクローゼットがある部分にクローゼットがなくて、代わりに部屋の出入り口と同じようなドアがありました。また室内は電気も点かない、カーテンも開けていないのに、なぜか月明かりが強く差し込んだような明るさでした。部屋に恐る恐る戻りましたが、室内は真っ暗で、ドアがあった場所にはそんなものはなくいつものクローゼットがありました。電気も紐を引くと普通につきました。部屋の中はいつも通りの部屋でした。再度電気を消した後、カーテンを開けてみましたが月明かりが強くさしこむこともなかったです。
また金縛りの時夜中大声で助けを求めましたが、翌朝家族は誰もそんな声は聞いてないと言われました。あのドアが現れたの1回きりです。開けていたらどうなっていたのか…あの時はただただ怖かったですが今また現れたら開けるかもしれません。
(東京都 女性)
体育館の裏扉の奥に存在する異次元
私が小学生の頃、全校集会の時に起きた不思議な体験です。
全校集会が開かれることになり全校生徒が体育館に集められました。当時の私はとっても好奇心旺盛で、体育館の裏側が気になり皆が列で並んでいるのにも関わらず一人だけ列から外れ舞台の方まで先生にバレないようにこっそり向かいました。
みんながザワザワと騒ぐ声を聞きながら舞台裏に入ると、徐々に声も皆の声も遠ざかっていったのを覚えています。そして、私は舞台裏から全校生徒がいる表に繋がっている扉を見つけ、「1度通ってみたかったんだよなあ!」と思い、扉に手をかけました。扉に手を掛けた瞬間、さっきまで聞こえてたハズの声がピタりと止んだのですが、今の私ならこの時点で怖くて逃げていると思うのですが、小さい頃の私は無垢ゆえの狂気。あまり気にせずに扉を開けました。
扉を開けたら全校生徒が居るはずなのに、そこで私が目にした物は誰もいない無音の世界と、バスケットボールが1つゴール下に転がっている景色でした。
ここでやっと幼いながらも本能的に危ない!と思い直ぐに扉を閉め、来た道を全速力で駆け抜けて戻ってきました。今思うと、扉の向こうへそのまま入っていたら私は異次元に飛ばされていたのか、はたまた神隠しに遭っていたのか…と考えさせられます。とても不思議な体験だったなあと今でも実感しております。
私は霊感はないので幽霊も出てこない不思議な体験しかないのですが、私の話が少しでもお役になればと思います!
(愛知県 女性)
ガソリンの減りが異常に早い、長いトンネル 異次元系
ある山と湖に、紅葉狩りのドライブに行きました。行くと、紅葉はまあまあ綺麗だったのですが、ちょっと物悲しいというか薄気味悪い、という場所もありました。
そして紅葉狩りを堪能して帰ろうと思い、帰り道を走っていると途中で長めのトンネルに入り、ずっと進んでいるんですが、いくら進んでもトンネルの出口が見えてこないのです。
そのトンネルは行きも通ったトンネルだったので、助手席に座っていた私が「・・・ねえ、このトンネル、こんなに長かったっけ・・・もう10分ぐらいずっとトンネルの中走ってるんだけど、、、行きと同じ道だよね?こんな長いトンネルあったっけ?」と聞いたら、運転している友人が「うん、私もそう思ってたんだけど・・・怖いな、と思って何も言わなかったんだけど、、なんかね、ガソリンの減りが早いような気がするんだ・・このトンネルに入ってから、ガソリンの目盛りが2減ったんだけど、、、」私と友人はゾッとして、でもトンネル内で止まる訳にはいかないし、前も出口が見えないし、後ろも出口が見えません。
しばらく進むと出口が見えてきてホッとしました。狐か狸に化かされていたのでしょうか。
(広島県 女性)
自宅マンションで迷い込んだ不気味な異次元空間
私が10歳の頃に自宅のマンションで体験したお話です。私が住んでいるマンションは1階から8階まであり、奇数階が黄色と偶数階が青色のドアで、階によって色分けされている作りのマンションです。
ある日、マンションに新しい管理人さんが来ました。それまでの人と違いちょっと無愛想な無口な感じの眼鏡をかけた男の人で、学校から帰ってきて挨拶しても子どもの私には眼鏡の奥の笑っていない目が怖い印象がありました。その日私は、いつものように学校から帰ってきてエレベーターに乗り自宅がある6階へ向かいました。
6階に着きドアが開いてフロアに降りるといつもと違う黄色いドアが目に飛び込んできました。押した階を間違えたと思った私はもう一度エレベーターに乗って6階を押しドアを閉めましたが一向に動きません。なぜならやはり6階なのです。訳がわからなくなってドアを開け非常階段でとりあえず下の階に向かいフロアに着くと、そこもやっぱり黄色い階でした。
完全にパニックになって非常階段で上へ行ったり下へ行ったりを繰り返してもどうしても青色のドアに行き着かなくて、怖くて一気に1階のロビーに向かいました。
心臓がドキドキしてどうしようかと思っていると管理人さんがやって来てエレベーター前で待ちだしたので、人と一緒なら大丈夫と思い一緒に乗り込みました。すると管理人さんはなぜか階数ボタンの1Fの下、ボタンの無いところを押しました。
私は管理人さんのことも怖かったので声をかけられずただ黙って成り行きを見ていたら、エレベーターが動いてあるはずのない地下へ着きました。ただただびっくりしてエレベーターの中から出られずにいると、管理人さんはゆっくりエレベーターから地下に出てこっちを振り返り、人差し指を口に当てて無言でシーっとやりました。
それから6階を押すとドアが閉まるまで黙ってこちらを見ていました。やっぱり眼鏡の奥が笑っていなくて怖くてしかたなくて、そうこうしているうちに6階に着き、ドアが開いたらそこには青色のドアがありました。これが私の不思議体験です。ちなみに翌日から管理人さんを一度も見かけませんでした。
(東京都 女性)