亡くなったセキセイインコのぬくもり
私が小学生の頃、1羽の青いセキセイインコを飼っていました。
私が物心着く前から家におり、性格も穏やかだった彼は、私にとっての兄のような頼れる存在でした。
長女だったため素直に親に甘えることが出来なかった私は、辛いことがあるとそのインコの前だけで思いを吐き出し泣いていました。
そんな時、彼は私の肩に止まり優しい眼差しを送り、その温もりで私を癒してくれたのでした。
しかし、私が高校2年のとき寿命で亡くなりました。
11歳というインコにしては大往生でした。
体に変調があらわれた翌朝、苦しむことなく虹の橋を渡りました。
前向きに生きようと思うものの、たまに泣きたくなるような夜もありました。
ある夜、布団に入って天井を見つめながら悲しみにくれていると、ふと、片方の肩に懐かしい温もりを感じました。
いつも私の心を温めてくれたあの温もりです。
今ここに来てくれているのだなと直感で感じました。
その後も、ごくたまにですがどうしても辛いとき、彼がすぐ傍にいるようなあの温もりを感じ、元気を貰いました。
今では、結婚して子供も出来、もうあの温もりを感じることはありませんが、たまに懐かしく思い出します。
(山口県 女性)
肩に乗っている感覚と鳴き声が聴こえた体験談
飼っていたボタンインコが亡くなり、写真を眺めてはため息をついていた日々。
他に飼っているセキセイインコとともに、ボタンインコの好きだったみかんを食べていた時のことです。
ふいに右肩にポンッと重みを感じましたが、普段からインコが肩に止まることに慣れている私はなんとも思いませんでした。
いつもの重み。
でも、一羽しかいないセキセイインコは、私の左手でみかんを美味しそうに食べている。
「ん?」と声をあげるとセキセイインコが顔を上げ、「ピロン!」と嬉しい時に出す声で鳴いたのです。
それは、ボタンインコが「ギャギャギャ!」とご機嫌で鳴いたときに呼応する鳴き方。
ボタンインコが亡くなってからは、久しくその声を聞いていませんでした。
「るっちゃん(ボタンインコの名前)、いるの?」そう聞くと、セキセイインコが嬉しそうに頭を上下させ、肩を見つめます。
嬉しくなって、そっと肩のほうに頬を寄せると、ひらっと肩からなにかが舞い落ちました。
拾ってみると、ボタンインコの羽毛です。
亡くなってからも家の掃除はしていましたし、それまでそんな上からボタンインコの羽が出てきたことなんてありません。
でも確かに、ボタンインコの羽毛は私の手の中に。
間違いなく、あの子は帰ってきていました。
怖いなんて一つもなく。
私は嬉しくてうれしくて涙が止まりませんでした。
(女性)
インコと共に体調が悪くなってしまった不思議な話
2年前の冬の事です。
仕事中にどんどん具合が悪くなってきたのですが仕事も多く、早退出来るような状態ではなかったので頑張って仕事をこなし、なんとか19時頃に帰宅しました。
風邪を疑い風邪薬をのんでリビングで横になっていましたが改善せず、それどころか今度は心臓が苦しくなってきて起き上がることも出来なくなりました。
そのまま横になっている事しか出来なかったのですが、そんな中、飼っているセキセイインコの体調が悪そうなのを妻が発見。
体温も下がり、まともに飛べない状態で呼吸も速くあきらかにおかしいのです。
私は動けないので急遽、妻が動物病院に連れて行きました。
検査をした所、心臓肥大ということで、心臓が通常の数倍に腫れ上がっているとの事でした。
医者は助からないだろうと思ったそうですが、考えられるだけの薬を調合して持たせてくれました。
帰ってきてすぐに薬を飲ませてその夜は就寝しました。
私の具合も良くならないままです。
そして朝を迎え、インコの様子を見てみると完全ではないですがかなり回復しており元気な様子。
不思議なことに私の具合も完全ではないですがかなり回復しました。
考えてみるとインコと同じで心臓が苦しかったのです。
インコの心臓が治ると同時に私の心臓も治ったのです。
よく懐き可愛がっているインコと一心同体なのでしょうか?じゃあインコがあのまま死んでいたら私は・・・と考えてしまいます。
(広島県 男性)