広島県東広島市田口、学生時代に住んでいたアパートでの恐ろしい体験です。思い出しただけでもゾッとしますが、よくよく調べると、とても悲しい過去があったことが分かり、供養してそのアパートを退出したのを覚えています。
今からさかのぼること約20年前ですが、努力の甲斐もあり、現役で広島大学に入学して初めての一人暮らし。三人兄弟だったのもあり、家計が厳しくて仕送りも満足にできないとのことで、安いアパートを選びました。大学にも近くて、特に不満はなかったですが、築25年のアパートなのでかなりあちこちガタがきてました。
心霊体験があったのは、そのアパートに住んでから約3カ月後のことです。部活を終えて帰宅して、いつものようにご飯作ってお風呂入って寝ようかなとしてた時です。
枕元で、紙をちぎるような音が毎晩聴こえてくるようになりました。元々耳が悪かったので、耳鳴りかなと思って耳鼻科に行くも異常なしで、おかしいなと思いつつもその音を毎日聴きながら寝ることを1年くらい続けました。
不思議なことに、何にも怖くかかったのを覚えています。
しかしある日、その音がしなくなりました。しなくなると同時に、どことなく不安や寂しさのようなものを感じて、無意識にいつのまにかいろいろ調べるようになり、ある日、こんなことが分かりました。
このアパートが建つ前、この土地は民家で、幼い子供と母親が住んでいたそうです。しかし、集中豪雨で家が潰れてしまい、母親だけ助かって子供が亡くなったそうです。その子は折り紙がとても好きで、毎晩母親に折り紙を作って枕元に置いて置くのが慣わしだったそうです。
音がしなくなった理由はわかりませんが、なんらかの出来事でその子供の霊が成仏したんだなと思い、空に手を合わせました。
アパートは退出しましたが、それ以来その部屋には誰も入らなかったとの話を聞いています。
(山口県 女性)