自動ドアに立っていた男の霊
私の母から聞いた話です。母は昔から霊感が強く、悪霊がわかったり、人の背後霊が見えます。そんな母が病院の食事の配膳の仕事をしていた時の体験です。
各階、決められた場所に順番に食事を配膳するのですが、ある日ICUに食事を配膳したそうです。
出入り口の扉は2箇所、自動ドアです。
母は食事を持って一枚目の自動ドアへ行きました。当然開くのですが、その先に病院着を着た男性が立っていたそうです。母は、軽く会釈をして通りすぎました。
二枚目の自動ドアを通り、患者さんの元へ食事を運んだ母は青ざめたそうです。それは、先ほど自動ドアですれ違った男性だったからです。
食事を配膳してICUから出るときに、母は男性が通ったときに自動ドアの開閉の音がしていない事に気がついたそうです。
怖くて小走りで仕事を終えたそうです。
下善の際に、ICUの男性が急変し意識不明の状態になったと病棟が慌ただしいのを見て、すれ違ったのが霊だと確信したそうです。
その日、その男性とは廊下で1回すれ違ったそうで、どうなったかはわからないままです。無事に自分の体に戻っていることを願います。
(長野県 女性)
深夜の病院地下で起こった怪奇現象
数年前、とある病院で看護助手として勤務していた時の体験談です。その病院は地下に物品倉庫があり、その日は休日という事もあり管理人さんもいませんでした。またその物品倉庫の真上の階には霊安室でした。
その日は、深夜に頼まれたので、怖くて仕方がありませんでしたが、緊急に必要な物品であったため取りに行くことに。中に入り電気を点けて物品を探しておりましたが、思いのほか同じような名前の物品が多くて、探すのに手間取っていました。その時に聞こえてくる音は地下特有の空調と電気系統の音、それと自分の出す物音だけです。
地下に一人しかいないと考えれば考えるほど怖くなってきてしましました。その時、突然、隣のリネン倉庫から物音がしました。
誰か取りに来たのかと、そう思いたかったので物品探しを中断して、隣のリネン倉庫を見に行きました。
真っ暗です。
しかし確かに物が落ちる音がしたのですが、怖くなり、私は物品探しに戻りました。するとまた隣から物音が。普段から物が落ちる置き方などはしていません。物品を見つけた私は急いでエレベーターへと向かいましたが、そうゆう時に限ってエレベーターはすぐにやって来ないのです。
一刻も早くここから逃げたい私は非常階段を使い、戻ることにしました。1つ上がった階で慌ただしい物音がしたのです。
ちょうど霊安室に亡くなった患者さんを運んでいるところでした。
私はまた急いで自分の病棟まで逃げるように駆け出しました。
(大阪府 女性)
夜間救急窓口の怪
高校卒業後、地元の総合病院に就職しました。総務課として事務員として働くことになったのですが、1年に数回だけ夜間救急窓口の当直受付をする勤務がありました。普段は普通の事務仕事をしていた私が、いきなり夜間当直なんて、正直不気味だし気が重かったです。それでも初めの2、3回は慣れるまで頑張りました。
その日は意外にも不気味さよりも、ひっきりなしにやってくる救急車のおかげで怖いなんて思う余裕もありませんでした。
それから1年後、当直勤務があり、いつものように窓口で待機していた時のことです。いつものように忙しく、ピークが過ぎてきた頃に私は机に伏せってウトウトしてしまった、その瞬間、誰かの声で起こされたのです。眠たい目を擦りながら顔を上げてみると、窓口の外にお婆さんが笑って立っていました。
私は「どうされました?」と尋ねると、「東病棟5階の山本ですが、ちょっと、涼みに降りたのよ」とのこと。
確かに暑い夜だったので、不審に思う事もなく「そうですか。気を付けてくださいね。」と声を掛けると、お婆さんは笑顔で頷き、去って行きました。
そして数時間後、病棟からの申し送りデータが届き、目を通すとそこには東病棟5階の山本さんが亡くなられていてことが書かれていました。すぐに私は内線で友人の看護師に確認すると、山本さんは1週間前に救急車で運ばれて、ずっと意識が戻らず、数時間前に亡くなったと。
きっと私が話した方は霊だったのかもしれません。
(山口県 女性)