謎の体調不良が続くアパート
三重県のアパートでの出来事。それは25歳の夏、初めての一人暮らしに胸を躍らせて選んだ2DKの家賃5万で立地は最寄駅から徒歩5分、平成元年に立てられたわりと新しい物件である。
入所時、ただ気になったのは角部屋で日当たりもよいのだが、周辺が心理的瑕疵物件ばかりであること、そして押し入れの中のいつまでも消えない濡れているようなシミである。
初めての一人暮らしの夜中2時半、すさまじい音量の学校のチャイムが聞こえ窓の外を慌ててみたが誰一人電気をつけるものもいなかった。そしてまた暫くして謎の体調不良に襲われる。
夜な夜な隣の部屋のソファーから中年男性の寝ている息使づかいが聴こえるのである。一人暮らしなのに自分が寝ている頭のすぐ近くで聴こえるのである。
隣の住人は女性である。病院で検査してみると、すい臓が腫れてはいるが血液検査にひっかからず1か月吐き気とたたかうも原因がわからず、その後も精神的に病んで電気をつけずに仕事を休んだり不眠症になった。
ある日、親に相談した所、数珠を身に着けて、部屋の真ん中に清酒を置いてみてとのアドバイスを元にそうしてみたら、3日で数珠の石が割れて体調不良が嘘のように直った。
後に調べてみたら周りの心理的瑕疵物件と1直線で並んでおり、もしかしたら霊道的なものだったのではないか、そして1度間違えて男性の名前で郵便物がきており、和室が洋室にリフォームされていることから2つ前は事故物件だったのではないかと思う。
(愛知県 女性)
悪い事しか起きない彼のアパート
数年前、曰く付きのアパートと知らず住んでいたアパートでのことです。
当時付き合っていた彼の家に転がり込み、同棲生活を送っていました。下町にある6帖のワンルームのアパートで、大人二人が生活するには狭く感じたのを覚えています。
彼の収入だけで暮らしていた私は、すっかり昼夜逆転した生活を送っており、彼が仕事に行く7時ごろ眠りについていました。
そして大抵朝の9時ごろに目が覚め、金縛りにあうというのが私の生活の一部でした。
目がさめると部屋の隅のクローゼットの前に女性がいるのです。日によって立っていたり座っていたりもしました。ただそこにいるだけで動きもしません。恐怖心も少しはあるものの、「脳みそがちゃんと休まってないんだな」と軽く考え、気づけば再び眠っていることがほとんどでした。
それをキッカケに気味の悪いことは続きました。
毎朝4時に「カツンカツン」とその場を行ったり来たりする足音。「うあああああああああ!!!!」と女性の絶叫する声で彼が飛び起きたこともありました。
上に住む女性の叫び声で、何かを叫びながらドスッドスッと何度も床を殴っているようでした。隣人の小さな笑い声すら聞こえる壁の薄いアパートだったので、簡単に破けてしまいそうな天井でした。
叫び声は数十分間続き、警察に連絡した方がいいのではと彼に訴えましたが、「しなくていいよ」と何事もなかったかのように再び眠りについてしまいました。
他にも、彼と話している時にお風呂場から男性の低い声で「ヴ」と聞こえてきたり、物がよくなくなったり壊れたりと、挙げ出せばキリがない程です。
そんなある日、急に彼が仕事を辞めました。相談もなかったのでとても驚きましたが、激務だったので仕方がないと、私が働くようになりました。
彼はどんどん痩せていき、私が帰ってもテレビから目を離さず、会話もしませんでした。私も残業が続き、家にいないことが増えました。不気味なことも生活の一部のままでした。
その話を友人にしたところ、「やばくない?事故物件じゃないのそこ」と言われ、ネットで検索しました。そして数年前、火災事故があったことが発覚しました。一気に汗が吹き出ました。
そこから別れるまではあっという間でした。後から聞いた話、その部屋は他の部屋よりも数万ほど賃料が安かったそうです。新築で駅からも近く、何も知らなかった彼は即決したようでした。今思えば本当に気持ちが悪い場所でした。
(東京都 女性)