九死に一生な話

☆【九死に一生な話・実話】 登山で遭難しかけてしまったエピソード

今から約3年前、北海道の旭岳温泉で夏季限定の住み込みアルバイトをしておりました。そのアルバイトをスタートした際、山の散策が楽しくて休みになったらどこに登りに行こうと考えていました。すると近くのキャンプ場の方から天人峡の話を聞いてしまったのです。

旭岳温泉から天人峡温泉までトレッキングするというコースをどこかしらか耳にし、これは行くしかないと思いました。

休みの日にいざ楽しみにしていた天人峡へのトレッキングへと旅立ちました。コースはだいたい3時間以内でつくと聞いたので余裕じゃないかと思いながら何も持たずに行きました。

行く前にキャンプ場に寄るとキャンプ場の方からやっぱりやめた方がいいと言われましたが、楽しみにしていてチャンスは休みの今日しかないと思ったら後に引けず、奥へ奥へと看板の矢印を見ながら進んでしまいました。

ところが30分くらい進んでいくと道が二つに分かれていて矢印もなくどっちに進めばいいかわかりません。適当に選んで進んで行くと今度は帰る事も出来なくなってしまいました。

3時間進んでも全然到着する気配はなく戻りようもない場所に迷い込んでしまいました。人は誰もいませんし、携帯も何もありません。

湖が見えますがその遠くの湖に熊みたいな影が3匹くらい見えます。恐ろしくてしょうがありません。

山奥の為、すぐ後ろからも熊が出るのではと相当汗だくになりながら早歩きで進むと、とうとう最終的に到達したのが崖でした。

どうしようもない、この崖を降りるしかない。

運よく工事用の階段を降り、階段がないところはなんとかジャンプしたり色々な方法で崖を降りていきました。すると、今度見えてきたのは大きな大きな三途の川のような川でした。

ずっと川沿いを歩いていると向こう側の遠くの方に道路が見えます。

遭難脱出の為には川を渡るしかないと思い、できるだけ流されにくそうな深くなさそうな位置を選んで川を渡り、なんとか道路に出てずっと道路を歩いたら天人峡温泉に到着しました。

後で聞いたら旭岳温泉から天人峡温泉のコースは大雨などによるがけ崩れでなくなっていたそうです。午前中には着くと思っていた天人峡温泉に着いたのは夕方前でした。

遭難中は何度もこのまま死ぬのではとヘロヘロになりました。川の近くでは屍の服がありましたが、誰もいなくてとても怖かったです。

(女性)

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