その場所で仮眠したことを後悔してしまった心霊体験談
あれは今から20年程前の20代の夏、京都の外れの山の中で私が実際に体験した恐ろしくて不思議な話です。
それまで私は幽霊などをみたことはなかったのですが、初めて行った場所などでも大抵、私が嫌な感じがする場所は、よく事故が起ったり亡くなった人がいた場所だったということが多くあったので、皆さんがよく言う霊感みたいなものが他の人よりはある方だと思っていました。
その当時私は実家暮らしで、山や田んぼなどが沢山あるような田舎に住んでおりました。学生時代の友人達は町の方に全員住んでいて、遊ぶ時には車で1~2時間程かけて友人達の家に行っていました。
その日もいつもと同じ様に友人の家に行き遊んで深夜に家に帰る事になり、山道を車で走っていました。
帰るのが深夜の時はいつもよくするのですが山を2つ程超えたあたりに建築会社の資材置場があり丁度よく車を停める事が出来るので、車を駐車して仮眠してから朝方に家に帰るというパターンが日常になっていました。
その日も例のごとく車を停めエンジンを切り寝ることにしました。
深夜と言えども季節は夏ということもあり暑いので、少しだけ窓を開けて風を通すと遊び疲れた事もあって、それ程時間もかからずに深い眠りに落ちてゆきました。
小一時間程は経ったのでしょうか、少し目が冴えてきましたので瞼をそっと開けると辺りは山の中ということもあるのと、車も滅多に通らないのでシーンと静まり返っていました。
また眠りに落ちそうな時にふと何かの視線を感じたので頭を動かさず視線だけを、その気になる方向に向けてみました。すると地面に何か丸いものが転がっていたので目を凝らして見てみると、そこには中年男性ぐらいだと思うのですが、生首がこっちを向いていたので恐怖と驚きのあまり心臓の鼓動が速くなったのがわかりました。
その生首の視線と私の視線が合ったまま数分が経つと左右に生首の視線が動いた後スーッと消えてしまいました。
私はそこで仮眠したことを後悔し急いで家に逃げ帰ると、それ以後は2度とそこで仮眠することはありませんでした。
(京都府 男性)