仕事場で起こった心霊話

☆【怖い話・実話】 会社の先輩から聞いた深夜オフィスに佇む人影の正体

私の勤めている会社の先輩から10年ほど前に聞いた話です

電気機器を製造しているメーカーの設計部門で電気設計外装設計メカ設計生産技術など様々な部門が集結しており1つのフロアには200名ほどが勤務しております

発売の時期が近づいてくると設計部隊全体が期限に追われるようになり青天井に近い残業や休日出勤が始まり昼夜土日を問わず設計の総仕上げとトラブル対策に追われる日々となります

終電の時間を過ぎてしまうこともざらで徹夜とならなかった日には準備されたタクシー券を使ってタクシー帰りを連日繰り返しまた翌日の朝10時には出勤するという地獄の日々が月から金まで続く状況となります

そんなある日の深夜社員も大方が退社してゆき契約しているタクシー会社に迎車の予約を行って最後にフロアーの最終点検を行う時間になりました

大きなフロアーの端から端までPCや測定器の電源確認を行いまた各会議室の小部屋を1つ1つ回って異常がないことを確認後最終点検票にチェックを行ったさぁ照明を落とそうかと配電盤に向かったところフロアーの50mほど向こう側に誰か電話を掛けている風な人影を目にして目を凝らして確認したそうです

深夜残業の時間なので明らかに最後まで残っていたのは男性社員のみだったはずなのが遠くで電話で話しているその声は明らかに女の声であり姿髪形も女性だったそうです

誰か他に残っていますかとの問いかけには全く反応せず怖くなった残業メンバーは逃げるように配電盤のスイッチを落とし外に出たそうです

照明を消されてもその女性は何も返事をすることもなくその場に佇んでいたとのこと

その話を聞いて以来最終点検をするのが怖くなってしまいました

そのフロアーでは一度だけ問題対策のために一人きりで残って徹夜をしたことがありましたがその逸話を先輩から聞かされる前だったのがせめてもの救いです

それでなくても静まり返った無人のフロアーに一人で居たときは冷静な気持ちでは居られませんでしたが

(神奈川県 男性)

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