非常階段を走り去っていった女性
3年前、単発派遣のアルバイトで東京の南多摩地域にある印刷工場に行ったときのことです。大手の工場だったのでとても内部が広く、私ともう一人いた派遣アルバイトの二人で帰宅時に迷ってしまいました。日曜日の、しかも残業後で社員も他の派遣もおらず、二人して2階から1階に下りられず困っていました。
最終バスの時間も迫っていたので、工場内をぐるぐると小走りで駆け回って、なんとか建物の中にあるタイプの非常階段を見つけたのです。ですが、1階の方の電気がついておらず暗くて雰囲気も不気味で、使われていないと私たちは思い他の階段を探すことにしました。
戻ろうとしたとき、3階からぱっと若い女性が走ってきて、私たちの目の前を過ぎ去り、下に降りて行ってしまったのです。
私たちは1階に降りられると思い降りることにしまいた。しかし、下の方に行くにつれて荷物が置かれ始め、1階に着いたときには二つある扉を塞ぐほど荷物がぎっちり置かれていました。さっきの女性はいません。どうやってこんな沢山荷物を置かれている所から、女性が出ていったのか疑問に思いました。
とりあえず私たちは扉を開けようとしたのですが、どちらも開きませんでした。鍵がかかっていました。サムターンを見てみると、非常時に覆っているプラスチックカバーを壊さないと開けられない仕組みになっていました。勿論壊されていたり、鍵が開いたままにもなっていません。とにかく早くもとの場所に戻りたくて私たちは非常階段を戻りました。
時間に追われながら二人であの女性がなんだったのか、どこへ消えたのか不思議で怖くてなりませんでした。
(東京都 女性)
労災事故があった工場での心霊体験
自分は工場勤務しています。夜勤の時に夜中の2時ぐらいにゴミを捨てにゴミ捨て場に行きました。
ゴミ捨て場の近くには木々が生い茂ってます。
その日はあいにくの雨で嫌々ながらゴミを捨てに行きました。ゴミを捨てていると水たまりを歩く子供の足音が後ろから聞こえてきました。
大人の足音ではありません。
小走りでこちらに近づいてくる音がします。
自分も聞き間違いかと思い手を休めて足音を聞いているとやはりこちらに向かってくる音がします。
これはヤバイと思いゴミを適当に放置し恐怖を紛らわすように大声を出しながら全力で走って現場に戻りました。
その話を現場にいる派遣の外国人の人に話したら、私も見たことあるよ!と平然とした顔でいっていました。
班長さんにもその話をしましたがその班長さんも見たことがあると言いました。
確かにこの工場では労災事故で亡くなった人が出たこともあります。
それが関係しているかはわかりませんがそれ以来自分は夜勤の際にゴミを捨てに行くのをやめました。
その日の朝方帰宅する前に日勤の霊感が強いと評判の先輩とすれ違ったら、〇〇くん何かついてるよ!と声をかけられゴミか何かかと思い確認していたら、違うよ!背中に何か憑いてるよ!と言われました。
その先輩には昨夜のことを話していないので知らないはずなのに...
(栃木県 男性)
入ってはいけない噂の場所で起こった怪奇現象
これは、私が某大手製造会社の地方工場で通訳として勤務していた時の話です。
その工場では過去に工場自体が消失する大災害があり、責任を感じ当時の作業員が首を吊って自殺したという話を聞きました。
また重機の下敷きになったり、作業中に亡くなった方もいたらしいのです。
霊感がある人は、フォークリフトを操縦する霊が迫って来たりと様々な経験をしたそうです。
私が通訳を担当していた、海外工場の研修生は、外階段を上る時、何やら遠く離れた建物の屋上でヘルメットをはずしている作業員らしき人を見かけたというのです。
いくらこういう話があるからと言って、見間違いだろうとその時は気にもとめませんでした。
勤務を重ねていくうちに、段々と工場内に変な空気というか雰囲気が漂うな、怖いと思うことが多くなってきました。
元々ホラーが大好きなのですが、自分がこういう怖い経験をするのは嫌だ、霊なんて見えないでくれと念じながら仕事をしていました。
作業員曰く、その工場で霊の目撃情報が多いのは大浴場らしいのです。
仕事柄とても汚れるので、皆お風呂に入るのですが、どうしてか私はお風呂に入る気になれなかったのです。
ある日、大浴場に行く途中に、他と違う通路を見つけ、持ち前の好奇心でそこに行こうとしました。
その瞬間に、「行くんじゃない!」という声が頭に響き、ビクッとなり、私は道を引き返しました。
翌日、その通路の事を作業員に聞いてみたのですが、そこはなんと、その大浴場よりも危ないところらしく、作業員なら誰も近寄らない所だというのです。
私は所詮部外者ですから、立ち入ったことを聞く権利はありませんでした。
一体あそこで何があったのか、とても気になります。
(福島県 男性)
設備から現れた日本兵の霊
普段は日勤ですが、製品の緊急増産に対応するため、期間限定でシフトに入った時のことです。
夜勤に慣れていない私は眠くてたまらなかった。
夜勤2日目の午前2時過ぎ頃、前日に引き続き製造ラインで生産業務をしていました。
昼間でも薄暗い場所なので、夜中はかなり不気味で嫌な気分になります。
夜勤時間帯は一人作業禁止で、いつもなら現場監督や同じ工程メンバーが誰か居るはずなのに、その時に限って工程内には私しか居ませんでした。
その部屋の一番奥にあるトンネル型の設備の方から何故か人の気配がしました。
低い声でブツブツ何か言ってるのが聞こえた。
つまり明らかに人がいると判断したので監督でも居るのかなと、その設備の前まで行くと…。
青白い顔をした日本兵が私を睨みつけてライフルを構えてきました。
私は腰を抜かし、思わず手を合わせました。
その日本兵はライフルを構えたままトンネル型設備の中に吸い込まれるかの様に入っていきました。
日本兵が消えた瞬間、部屋は少し明るくなりました。
その瞬間、部屋の鍵を「ガチャッ」っと開けて現場監督が入ってきました。
「何で鍵かけるのよ。電気も消えてたし、危ないじゃないか。ってか何で床に座ってるの?体調悪いか?」と心配してくれました。
鍵を中からかけた覚えも電気も消してない。
現場監督にありのまま伝えました。
その日は私は帰宅しました。
昔、この場所には日本陸軍の基地があった様で、翌週お祓いをしてもらい、その部屋に御札を貼りました。
それからは日本兵は出なくなりました。
(滋賀県 男性)
いつもと何かが違う不気味な違和感
私が工場で交代勤務していて夜勤の時に起こった出来事です。
小さい工場で夜勤出来る人も少なく、何時も三人で夜勤していて水曜日や金曜日は二人が定時で上がり、残り1人が1時間残業して電源を落として帰るという体制で働いていました。
そんなある金曜日の夜勤に私が1人残り残業の時に心霊体験が起こりました。
私はその日何か嫌な空気が流れてました。
電気が切れたのを替えてもすぐに切れるし、作業も何時も上手くいくのがいかなかったり、そわそわ感はありながら心霊体験した事ない私はそうゆう日もあるだろうと思い作業していました。
そして残業も終わり最後にゴミ捨てに一階に降りるエレベーターに乗った時、閉まるボタンを押してないのに猛スピードでドアがバーンと閉まり動かなくなりました。
私は声も出せずに尻もちをついて動けなくなりながら、必死に誰か助けてと振り絞るように声を出しても1人なので誰も助けに来ない、そうこうしてると急に一階にエレベーターは動き、今度はゆっくりドアが開き這いつくばって私は外に出てゴミを捨て、二階にロッカーがあるので行かないといけないがエレベーターは使いたくないと思い階段を上がろうとした時、背中にドシンと感じるものが、そこから意識がなくなり気づいたら病院のベッドに寝てました。
医師の診断は熱中症でしたが、今だにあの夜勤の心霊体験は思い出すと怖くなります。
(福岡県 男性)
工場の通路で感じた敵意のある視線と吐き気の怪
私が20歳の時に派遣社員として勤めていた兵庫県の機器関係の工場での恐怖体験です。
その工場は海の近くの工場地帯の一角にあり、大きくもなく小さくもないところでした。
夜勤をする人は少なく、動いている機械も数えるほどでしたが、人が少ない分、通常では行く用事のない分野の構内へ自分で行かなければいけません。
勤めて1年程経ったある夜、作業に必要な工具と材料が無くなっていることに気が付いた私は、一緒に夜勤をしていた上司に声を掛けて、別の作業場の方へ向かいました。
何度か通ったことのある通路でしたが、その日は夏場の夜であっても寒いくらいヒンヤリしていました。
その通路の先に敵意のような視線を感じ、冷や汗をかいて吐き気までしてきて、私の本能は行くことを拒否していました。
しかし、仕事を滞らせたくないが為、速足で他の作業場に向かいました。
着いた作業場の従業員が私を見て驚くくらい真っ青な顔だったようで、かなり心配されましたが、眠たくてと無理に笑い誤魔化しました。
用事を済ませ、ほとんど走るように自分の作業場に戻ると先程までの不調が嘘のように治りました。
そしてその2日後、私が通った通路の先にある作業場で、1人の従業員が仕事中の労務災害で亡くなりました。
警察が立ち入る為、しばらく工場は閉鎖され、その間に私は別の仕事に派遣される事になりました。
あの夜に感じた視線と事件が関係あったのかは今となっては分かりません。
(兵庫県 女性)
工場のトイレにいた女の幽霊
約10年前、関東の工場での出来事です。
その日は夜勤でたまたま人が足りず、他部署へ応援に行っていました。
夏が近づき普段より水分を多めに取っていたからか、珍しく作業中にトイレに行きたくなり、作業を中断しトイレに行きました。
そこのトイレは作業場に1番近いけれど、普段から節電に力を入れている会社だったのもあり、トイレに続く廊下は薄暗く少し怖い気持ちになったのをよく覚えています。
トイレに着いた私は、自動ドアを開けそこで漠然とした違和感を感じました。
一歩入り電気の点いて居ないトイレで目を凝らしてみると、足が二本ブラブラと動いていていました。
その時は怖さや驚きよりも用を足したい一心だったので、センサーが反応して電気が点いた時ハッとして軽く会釈をしながらトイレに駆け込みました。
チラッと見えたのは髪の長い女性が2つ繋がっている洗面台に腰掛け足を動かしている姿でした。
用を足しながらふと疑問が湧いてしまったのです。
"あの人は真っ暗な中で何をしていたのだろう…"そう考え始めた瞬間、私は恐ろしい気持ちでいっぱいになり慌ててトイレを出たのですが、そこには誰も居らず気付いたら廊下を走り現場に戻っていました。
何故なら、そこのトイレはセンサー式のライトで、人が居てましてや足を動かしているなら電気は点いている筈で、トイレに出入りした人が居れば自動ドアの音(かなりうるさい)でわかる筈。
そして何よりあの女の人は私服だった(着替えないと現場のフロアに入れないのでありえない)後日先輩から聞いた話なのですが、そこの工場を作る際に一部墓地を潰して建てたそうで、応援で行った部署の棟では何処からともなく声が聞こえたり、誰もいないのに肩を叩かれたりと不可思議な現象が起きていたらしいです。
トイレの女性も以前他に目撃した方が居たらしく、中には話しかけて追いかけられた人も居たとか。
知らない方が良かった様な複雑な気持ちです。
(埼玉県 女性)