投稿者様とのやりとり
投稿いただいた転生記憶の体験談は少々難解な部分がありますので、まずは投稿者さまとのやり取りをお読みになると理解できるかと思います。
管理人:こんばんは、本日は、お忙しい中、ご投稿ありがとうございます。内容を拝見させていただいたのですが、こちらのご投稿はどのような体験なのでしょうか?または物語なのでしょうか?
投稿者様:おはようございます。今回投稿したものは、私が生まれる前の記憶を持っている転生時の体験談です。なので物語とかではなく、実話です。他にも、予知夢とかもたまに見ます。昔から、他の人には見えないものが見えたり、聞こえたりしていました。うまく説明出来ず申し訳ないのですが、これは空想の物語ではないことだけご理解頂ければと思います。
管理人:前世記憶が残っている方はたいへん少なく貴重な体験談をお聞かせいただきありがとうございます。
投稿者様:私が体験したかぎり、前世記憶と転生記憶は異なります。前世はもちろんなんですが、転生時の記憶を持ってる方は本当にまれだと私も思います。魂がある者は死ぬと魂があった場所?に帰り、転生する間に支度?みたいな時間がある。そしてそこで準備をし、転生する。どのグループも兄弟姉妹で、必ずしも全部が産まれてこれる訳ではありません。誰がどこで落ちる命も決まっている。それでも順番がきたら、行くのです。私の知ってるかぎり、そこでの生活は恐怖と至福が同じくらいの世界で居心地がとても良かったです。此方こそ、またご縁がありましたら宜しくお願い致します。
以上がやりとりとなります。
転生記憶 私の中にある確かな「記憶」
私の中に今も確かにある【記憶】。
川原に何組かの子どもたちがグループとなって生活している。
私がいたのは3人のグループで兄8歳、姉5歳、私3歳くらいの「体」で一緒に生活し、毎日川で洗濯したり、石を積んだりして生活していた。
そしてたまに来る、「とてもいじわるなおばあちゃん」がその川原の周りに住んでいる子どもたちを管理していた。
そこに住むのにはいくつかルールがある。
1、他のグループの子どもたちと会話してはいけない。
2、絶対にいたずらをしてはいけない
3、グループ内でも大切な話をしてはいけない。
そのルールを破ってしまいとお仕置きされてしまう。
そんな私はいつも兄と姉に守られて生活していた。
ある日のこと、突然、兄が向こう側にある橋へ連れて行かれる事になってしまった。
私は寂しくて、怖くて、「行かないで」と泣きついた。
兄は「いつかお前がいい子にしていれば、会えるよ」と言い、いじわるおばあちゃんに手を引かれ連れてかれてしまった。
その日を境に、姉と2人の生活となる。
私のことを必死に守る姉の背中を見ながら、兄がいないという現実の辛さから毎日泣いた。
私は知っている、1度橋を渡れば帰ってこえないことを。
優しい姉も兄がいなくなってから笑顔が少なくなった。
毎日泣きわめく私をおばあちゃんが怒る。
そんな泣いてばかり続いていたある日、兄が「心配で諦めて帰ってきた。」と言い戻ってきた。
姉と喜び、久しぶりに3人で眠った。
しかし、時が経ち、姉が元気を失ってきた。
そして、しばらく経つと、姉がおばあちゃんに連れていかれた。
元気がないというか、緊張と恐怖の表情だった。
兄と何かを話ながら、泣きそうになりながら、姉は振り返らずに橋を渡り、姿は見えなくなった。
兄の寂しそうな表情と「大丈夫だ。安心しろ。」と最後に姉に向けて言った言葉は今でも耳に残っている。
私は、再び、兄のようにいつか戻って来る、勝手にそう思い込んで、必死に過ごした。
そしてある日、おばあさんが、わたしの元へやってきてこう言った。
「お前の番だ、連れて行く。」と。
手を引かれ橋の方へ連れて行かれる。
私は兄とも姉とも引き離され、恐怖心でいっぱいであった。
全力で拒否する。
必死になり無我夢中で兄にしがみつき「行きたくない!」と叫ぶ。
兄が必死になった私に行くように説得する。
そして兄が最後に言った言葉は「お兄ちゃんにはもう会えないけど、あっちには大好きなお姉ちゃんが待っている。しの、大丈夫。でも、お兄ちゃんの事を忘れないで」だった。
その言葉で決心がついた。
寂しそうに見送る兄を見つめながら橋を渡る。
何処かに向かう途中、おばあちゃんは私に「お前が今回もらう命は、人から与えられた命だ!決して粗末にするな!その人の分まで生き抜け!約束だぞ!」
その言葉の意味など何も考えずに「うん」と返事した。
そして真っすぐな廊下の前に来た時、おばあちゃんは「今から説明することを聞きなさい。何があっても絶対に振り返るな。お姉ちゃんに会いたかったら目を瞑って必死に走れ!行け!」
背中を叩かれ、私は廊下を泣きながら必死になり走った。そして真っ暗な場所につき、そのまま眠った。
今私はこの世にいる。
あの時に一緒に川原で過ごした姉の妹として、別の名前を付けてもらい生きている。
あの時と変わらない笑顔の側に。
そして母は、子供を一人流産している。妊娠6ヶ月の時にお腹の中で亡くなったそうだ。
そう、あの時、最後に残される私を心配した兄は生まれる事を諦め、私の元へ戻って来てくれた。
本来ならば私が「落ちる命」だった。
兄も姉もあの時、そのことを知っていた。
落ちて一人で川原に帰る私の事を心配していたのだ。だから、姉が橋を渡る際、「大丈夫。安心しろ!」と兄が叫んだのは、私の今後だ。
兄と姉が最後に下した決断は、自分の与えられた命を妹に与えて欲しい。だったのだ。
そして、私が転生前の事を今も忘れずに、この世に来れたのは、ただ姉に会いたいという強い想いと、兄と過ごした日々だけは絶対に忘れたくない!!という想いだ。
「優しかった兄の分まで必死に人生を生き抜く。」これが私が、いじわるおばあちゃんと最後に約束したこと。
私がこの世に産まれ、生きる意味。
どんなに辛く、苦しくても必死に生き抜く、これが天命だから。
(静岡県 女性)