釣り好きの幽霊
これは私が長崎県男女群島に魚釣りに行ったときの話です。
この場所は磯に1泊して翌日帰るシステムです。私達は15時ごろ磯に上がって釣りを楽しみ日が暮れてきたので遅めの夕食を取りました。離島の夜は真っ暗で波の音だけが聞こえます。勿論、釣りバカですから夜になっても魚釣りを楽しんでいました。
ふと時計を見れば深夜の1時。友人は疲れて先に仮眠していました。明日も早朝から釣りをするのでそろそろ片づけようと思った時に大物が掛かりました。竿が折れそうなくらいの引きです。
すると後ろから『竿を立てろ!』と大きな声がしたんです。友人の声ではなく知らない図太い男性の声でした。気付かないうちに私達以外が磯に渡ってきたのかな?と思ってしっかり竿を立ててなんとか釣り上げました。
大きな魚にテンションもあがり、先ほどの男性に俺を言おうとライトを付けて周囲を見渡しますが誰も居ません。居るのは仮眠中の友人だけです。
怖くなり慌てて友人を起こしました。勿論、友人は仮眠していたので声など掛けていないと言われました。もしかしたらここで亡くなった釣り人の霊だったのかもしれませんね。
(静岡県 男性)
深夜に響く幽霊の足音
青森県の夜の海で体験した話です。
夜中海で釣りをしていた時、ポツポツと雨が降ってきて雷も鳴り始めました。私は急いで車へ向かいトランクに釣り道具などを片付けている時でした。
明かりは車内のライトしか付けていなくて周りは真っ暗で何も見えない状態でした。すると、遠くからザッザッザッと誰かが近づいてくる足音が聞こえました。
こんな真っ暗闇に懐中電灯も何も持たずに人が歩いてるなんて不気味だと思いました、足音はどんどん近付いてくるので、怖くなって急いで車に乗り込みました。
周りを見回しても、人の気配も動く影もありません。でも確かにザッザッザッという音は確かに聞こえています。時々チカチカっと光る雷がまた恐怖を煽るようでした。
私は恐怖で車のエンジンを掛けて急いでその場から離れました。
今まで夜釣りは数えきれないほど行っていますが、このような体験はありません。
(青森県 男性)
寒気がするいつもの釣り場 心霊体験
私の趣味は魚釣り。私はバカ”がつくほどの釣りバカです。今日も仕事帰りに釣りに行こうと考えていました。
その日は仕事が終わり、(さあいくか!)と気合を入れて行きつけの釣りスポットへ向かいました。いつもは賑わいのある場所なので、場所は入れるかな?と考えていました。
釣り場につき、さあやるか!と独り言をつぶやきながら場所に向かいます。「あれ?人がいない、、」今日はだれも来ないんだラッキー!と思い一人で釣りをしました。
1時間ほど釣りをしていると、突然背筋が凍るような寒気がしてきました。「風も何もないのに寒いな」と思い風邪ひいちゃったのかな?と自分に思い込ませました。それから気にしないように30分くらいやっていたら突然「おーい」と誰かが私のほうに問いかけてきました!私ははじめ無視していましたが、次第にその声は大きくなり「ヴぉーい」!
さすがにおかしいなと思い聞こえたほうを見るとなんと、だれも居るはずのない海からでした。
私は一気に怖くなりその場から離れました。翌日釣り仲間にその事を伝えると、その日、高波で攫われた水難事件があったそうで、私が聞こえてた声はその人の最後の声だったのかもしれないです。
(男性)
幽霊も釣り仲間
2年程前、初冬で少し寒くなり始めた熊本県某魚港へ夜釣りに行った時の事。釣り場は、他の釣り人も居なく私一人、満月なのに月明かりもなく波の音と風の音だけ。なんか嫌な感じだなと思いつつ釣りを始めるも魚の反応もなく誰一人釣り人も来ない。
釣り始めて2、3時間過ぎた0時頃、遠くで竿を振る音が聞こえてくる。誰かいるのかな?と、辺りを見回しても誰も居なく竿を振る音だけが近付いてくる。気持ち悪い、気のせい、これヤバいんじゃと色々と考えを巡らせ、落ち着け落ち着けと思いながら竿を振り続けるも魚からの反応はなし。
今日は釣りにならない帰ろうと振り向いた瞬間、耳元でアハハハハと野太い笑い声、ビックリして笑い声のしたほうを見たら誰もいない。恐くなって急いで片付けて帰りました。
後日、釣り仲間に話しをすると、その釣り場は流れが速く何人か落水して流されて亡くなってるとの事、釣り仲間ほぼ全員同じような経験をしており、よくある事なのであまり気にしてないとの事でした。それ以降、私も竿を振る音を気にしないようになり仲良く釣りしてます。笑い声はしなくなりました。
(熊本県 男性)
消えてしまった不可解なおばさん
県西部にあるとある川で釣りをしていた時の話です。
6月ぐらいだったと思いますが、早朝5時ぐらいで朝もやが出た珍しい日でした。その川で釣りをするのは初めてで、釣りをしていた場所は、川沿いの小道から少し降りたところで、その小道は車が1台通れるかどうかという幅です。
普通に釣りをしていると、川の上流側から50~60歳ぐらいの自転車を引いたおばさんが来て声をかけられました。
「何が釣れるんですか?」
「ブラックバスです」
そんな簡単なやり取りをした後、そのおばさんは川の下流にある湖の方へ自転車を引いて向かっていきました。そっちから出る道があるのかな?としばらく釣りをした後に私も徐々に湖の方へ向かいました。
そして、10~15分後に湖までやってきましたが、おばさんの姿はありません。またそこから別の所へ向かうことができるような道も無く行き止まりになっていました。
小道は幅がせまく、何よりおばさんは自転車をひいていたので、釣りをしていても、またこちらの方へ戻ってきたら、すれ違う時に分かるはずです。そのおばさんはどこへ行ったのでしょう。または本当に存在していたのでしょうか?
(静岡県 男性)
渓流釣りで話しかけてきた女の子霊
(場所:静岡県、15年ほど前)
家族で旅行に行った時の体験です。当時私は小学生で、5歳年上の釣り好きの兄がいました。家族旅行最終日、帰り際に立ち寄った観光場所に小さな川が流れていました。兄は観光そっちのけで釣りをすると息巻いていましたが、時刻はもう夕方で、あたりはかなり暗くなっていたのを覚えています。
幼かった私は釣りに興味もなく、早く帰りたかったのですが、父も長時間の運転で疲れており、仮眠をとっている間だけ、兄と私と母の3人で釣りをすることになりました。
あたりはもう真っ暗で、もちろん私たち以外に人は誰もいません。
兄は川から少し離れた場所で釣りの準備をし、私は暗い川が怖かったため、兄から1mほど離れた場所で、兄に背を向けた状態で立っており、母は私たちから離れた場所で川を見ていました。
特に誰も話すことなく、あたりは川の流れる音だけが響いていました。
その時、私の後ろ、兄がいるはずの場所から「ねぇ…」と、か細い声が。間違いなく、自分と同じ年ぐらいの、幼い女の子の声でした。もちろん私たち以外に人はいません。『兄が自分を驚かせようと、声色を変えて呼びかけたんだ』と思い、文句を言ってやろうと振り返った私が見たものは、恐怖と、緊張と、驚きで動けずにいる兄でした。
私は叫ぶように母を呼びましたが、母には女の子の声が聞こえていなかったらしく、私の焦る様子を見て、兄に何かあったのだと察したようでした。
動けずにいる兄の代わりに、女の子の声が聞こえたことを母に伝えると、母は持っていた懐中電灯で、兄の後ろを照らしました。そこにあったのは、古びた柵と木に覆われた、防空壕でした。
とにかく早くここから離れなければと、兄を引きずるようにして車へと戻り、父にすぐ車を出してもらいました。
少しして、兄に何があったのか尋ねてみると、兄が釣りの準備をしていると突然耳元で「ねぇ」と女の子の声がしたそうです。きっとあの場にいた幽霊みたいな存在が、遊びたくて兄に声をかけたのかもしれない、その時は、そんな風に話していました。
その後、兄に何か起こることもなく、今でも元気に過ごしています。しかし、あの日から私は、誰もいないのに「あそぼ…」と女の子の声が聞こえたり、女の子の姿を見かけたり、写真に女の子が映ることがあります。
あの時、声をかけられたのは兄ではなく、私だったのかもしれません。
(東京都 女性)